猫にハーネスを着ける意味とそのトレーニング方法

猫にハーネスを着ける意味とそのトレーニング方法

稀に見かける、飼い主と共に、お散歩に出かける猫。颯爽と歩く姿は、憧れさえします。大地震など、災害時に猫と避難する為、ハーネスを着けるトレーニングをする飼い主さんも増えているとか。でも猫は体に何かを纏うのを嫌う子が多いです。一体どうやったら、ハーネスを着けられるのでしょうか?そんな素朴な疑問を解消していきましょう!

猫用ハーネスの利点

ハーネスを付けた猫

猫にハーネスを着けるのは、子猫の頃から慣れさせると、比較的楽にトレーニングをすることができます。もちろん、個体差はありますが。

「ウチの子、既に大人なんだけど・・・!」という場合、根気は入りますがトレーニングをして着用できるようにするのは、充分可能です。もしハーネスに慣れてくれれば、一緒にお散歩に行き、外の空気を楽しむこともできますね♪

また、お散歩に行くことで愛猫のストレス解消になりますので、例えば運動不足などで悶々とし、問題行動を起こす猫が正常に戻った、という話もあります。逆に外に出ることがストレスになる子もいますから、そのような場合は無理に連れ出す必要はありません。

ただ、ハーネスに慣れさせておくと、災害時など、いざと言う時に便利です。通院の際の脱走防止にも使えます。少しづつ少しづつ、焦らずトレーニングを継続することが大切です。猫のハーネストレーニング、キーワードは「忍耐」です。

猫用ハーネスの種類

ハーネスを付けた黒猫

猫に向いているハーネスは、大きく分けて紐タイプとベストタイプの2種類があります。たまに首輪にリードを着ける飼い主さんがいますが、スルッと脱走してしまう可能性が高いですし、何かの拍子で引っ張られた時に愛猫の首に負担がかかりますので、オススメできません。

紐タイプ

太めの紐で作られたハーネスですが、携帯に便利なのと、猫が動きやすいという利点があります。デメリットは、食い込んで猫が違和感を感じる可能性があることと、すり抜けてしまう危険性がかなり高いことです。外で使うには、上級者用のハーネスと言えるでしょう。

ベストタイプ

紐ではなく布で作られた、ベスト型のハーネスです。バックルで留めるタイプと、マジックテープで留めるタイプがあります。食い込みや脱走の可能性は紐タイプよりも低いですが、猫が慣れるのに時間がかかることがあります。おしゃれなデザインのものが多いので、愛猫をセンス良く見せたい場合にも向いています。

どっちが良いの?

どちらのタイプが良いかは、愛猫と飼い主さんにゆだねられますが、まずは(家の中で)紐タイプのハーネスに慣らし、慣れたらベストタイプに挑戦する、という方法もあります。

尚、サイズは愛猫に装着した際、飼い主さんの指1本程度余裕の出るものにしてください。しっかりと愛猫のサイズをメジャーで測ると、失敗しません。犬用ハーネスは体の柔らかい猫には向いていないので、必ず猫用か猫も使えるハーネスを選ぶようにしてください。

猫用ハーネスのトレーニング方法

ハーネストレーニング中の猫

ハーネスを用意したら、いよいよトレーニングの時間です。愛猫好みのおやつをうまく使い、ハーネスを好きになって貰うのも良いですね!以下に記載するのは、ハーネストレーニングの一例です。

【手順1】ハーネスを愛猫に紹介する

猫は初めての物に警戒心を抱きますので、まずは愛猫にハーネスを見せ、ニオイを嗅いで貰います。数日その辺に置いて、ハーネスが危険な物ではないと、認識して貰いましょう。

【手順2】被せてみる

手順1が終わったら、バックルなどは留めずに、ハーネスを数秒、被せてみましょう。嫌がる場合は、またタイミングをみて試します。うまく被れたら、褒めておやつを与えます。ハーネスを被ると、良いことがある、と覚えて貰うのです。この手順を愛猫が慣れるまで、繰り返します。

【手順3】バックルを留める

ハーネスを被ることに愛猫が慣れたら、次はバックルを留めるトレーニングです。手順2と同じように、最初は数秒留めて、出来たら褒めておやつを与えます。嫌がる場合はまた後で挑戦しましょう。決して、無理矢理着けてはいけません。バックルを留めても愛猫が落ち着いていられるようになるまで、繰り返します。数日、または数週間かかるかもしれません。

【手順4】リードを付ける

手順3が終わったら、ハーネスにリードを付け、歩く練習をします。最初はリードを持たずに、付けて引きずる状態にします。愛猫が慣れたらリードを持ち、家の中を一緒に歩いてみましょう。この手順も、数日から数週間かかるかもしれません。

【手順5】コマンドを覚えさせる

家の中をハーネスで歩くのに慣れたら、愛猫の前に跪いておやつを見せて、「来い」などのコマンドを言います。コマンドは短い言葉が良いでしょう。このトレーニングを行なっている間は、絶対に罰を与えないように注意してください。言葉で叱るのもなしです。褒めるかおやつを与えるかの、報酬を与えてトレーニングを行います。

【手順6】いよいよ外の世界へ!

家の中でのトレーニングが充分できたら、いよいよハーネスを着けて家の外へ出てみましょう!愛猫が驚かない、静かな場所、もしくは静かな時間帯が望ましいです。初日は早朝に行うのがベストです。ご自宅に庭があれば、庭を歩いてみるのも良いですね。

愛猫の少し前に待機し、愛猫に歩く方向を決めて貰います。もし行って欲しくない方向に向かったら、リードを引っ張るのではなく、ピンと張りましょう。同時に「ダメ」という意味の、いつも使っている言葉で伝えます。猫が集中している時は静かに待つようにします。

猫用ハーネスを着けると腰が抜ける理由

カラフルなハーネスを付けた猫

ハーネスに慣れていない猫に着けると、歩けなくなったり、腰が抜けたようになることがあります。これは、全身にある感覚毛という被毛がハーネスによって覆われ、猫が周囲の環境を一時的に捉えられなくなる為です。慣れてくればいつもと変わらずに、歩けるようになります。愛猫への負担を考えると、やはり少しづつ慣れさせていくのが良いようです。

まとめ

ハーネスを付けた豹柄の猫

猫にハーネスを着けさせるのは中々手間のかかることではありますが、いざという時の事を考えると、日頃から訓練しておくのが望ましいようです。愛猫と共に、楽しみながら行えると、1番良いですね!

1日1日で目標を決め、できたらおやつを多めに与えるなど、工夫してみると良いでしょう。ピシッと着けられるようになった時には、感動してしまいそうです!頑張った愛猫を、たくさん褒めてあげましょう。

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