捨て猫の里親になるまでと、なってからの注意点

捨て猫の里親になるまでと、なってからの注意点

「わっ、こんな所に捨て猫が!」という経験をした人もいるでしょう。捨て猫を拾った場合、何をすれば良いの?病院の費用や必要なもの、里親を募集する方法についても紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

捨て猫が増える現状と里親が必要な理由

段ボールの中の捨て猫

「猫ブーム」真っ最中の日本。猫を特集したテレビや雑誌が好評で、CMなどでも猫を起用しているのを見かけます。その一方で、保健所で殺処分される猫の数は年間20万匹とも言われ、かわいがられる猫がいる一方で、悲しい運命をたどる猫もいるのです。「道で捨て猫を見つけてしまった!どうしたらいいの!?」と困っている人のために、今回は捨て猫を拾った際の手順や、里親になる際に注意する点について紹介します。

捨て猫を拾った時にするべき事

保護中の捨て猫

子猫を温めてあげて!

子猫が捨てられていた場合、その猫ちゃんはママとはぐれた不安や、空腹から精一杯鳴き続けていたことが考えられます。そのため疲れから体温が下がっている可能性もあります。捨て猫を拾って自宅に連れて帰ったら、まずは体を温めてあげて下さい。段ボールにタオルなどを敷いて、タオルの下にカイロなどを入れるなど、一定の温度が保てるように工夫して下さい。

先住猫とは決して接触させない!

猫飼いにとっては常識かもしれませんが、先住猫がいる場合は決してお互いを接触させないように気をつけましょう。もし拾った猫が病気を持っていた場合、あっという間にうつってしまうので、充分に注意します。また先住猫にとっては、拾った猫をストレスに感じるかもしれませんし、もしかしたら襲いかかってケガをさせてしまうかもしれません。拾った猫と先住猫、どちらも守るため、しばらくは接触させないようにしましょう。

捨て猫を動物病院で見てもらう

診察中の捨て猫

動物病院で何をするの?

拾った猫はできればすぐ、夜に拾ったのでしたら翌朝に必ず動物病院に連れて行きましょう。動物病院では拾った猫の性別、大まかな年齢、病気の有無などを調べてくれます。外にいた猫であれば、ノミなどがついている可能性があるので、ノミ取りの薬や、ケガをしている場合は治療をします。
猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルスを持っていないかの検査も必要です。
どういう状況で拾って、どういった応急処置をしたのか、エサを食べさせた場合は内容など、獣医に詳しく伝えて下さい。

費用はいくらになるの?

捨て猫を見つけてもなかなか行動に移せない、という人の多くは「どうすれば良いのか分からない」ということと、「病院の料金が高額だったら…」という不安があるのではないでしょうか。動物病院は自由診療ですので、治療の金額はばらつきがあります。おおよその平均金額を下記に紹介します。

  • 初診料…1,500〜2,000円
  • 3種混合ワクチン…4,000〜5,500円
  • 5種混合ワクチン…7,000〜8,000円
  • 糞便検査…500〜1,500円
  • 血液検査…8,000〜9,000円

その他ケガをしている場合、治療費や薬が必要になる場合もあります。病院に連れて行く前に何件か病院に電話をして、料金を聞いておくと良いでしょう。病院の中には「捨て猫を保護しました。これから里親を募集したいです」という旨を伝えると、安く診察をしてくれる場合があります。

捨て猫の里親になる際の注意点

抱きかかえられた捨て猫

必要なものを用意する

捨て猫の里親になる場合、必要なものはたくさんあります。

  • 猫の月齢に合わせたエサ
  • エサ入れ、水入れ
  • トイレ、トイレ砂
  • キャリーケース
  • (先住猫がいる場合、隔離のため)ケージ
  • 爪とぎ
  • おもちゃ

これらのものを用意して、猫が新しい環境に慣れるまでそっとしておいてあげましょう。

安易な決断はいけません

猫を飼うには非常にお金がかかります。毎日のエサやおやつ、病気になれば治療費もかかります。犬と違って猫のしつけは難しいものですし、最近はペットも長寿化していることから、15〜20年以上生きる猫も多くなりました。猫との暮らしは本当に楽しいものです。かわいらしい仕草や表情に癒やされることもたくさんあります。

ですが、「生き物の面倒を見る」ということをよく理解していない人が、安易に動物を購入し、簡単に捨ててしまっています。猫の里親になる場合は、きちんと自分の環境や状況、家族の協力などを得た上で飼うようにして下さい。

捨て猫の里親募集の方法

FIND

友人や知人、親戚などに呼びかける

猫を拾ったけれど自宅では飼えない、という場合は、里親を募集します。まずは信頼できる友人や親戚などに呼びかけて、里親になってもらえないかを呼びかけましょう。

動物病院や地元新聞、ミニコミ誌など

動物病院でも里親募集を行っている所がありますので、聞いてみることをおすすめします。他にも地元の新聞広告、ミニコミ誌などで呼びかける方法もあります。その際も譲渡先の人が、終生面倒を見る責任感はあるか、家族は賛成しているか、経済的に困窮していないかなどを確認しておきましょう。

SNSで里親を募集する際は、充分な注意を

最近はSNSで里親募集をしている人を見かけますが、個人的にはあまりおすすめできる方法ではありません。何故なら見ず知らずの人に猫を譲渡するのですから、虐待されたり実験動物のような扱いを受ける可能性もあるのです。
もしもSNSで里親募集をする場合は、里親の身元や生活環境をきちんと把握して、定期的な連絡ができるような人に譲渡して下さい。

里親募集サイトに登録

里親募集サイトに登録すると、近辺に住む人が募集を見て「里親になりたい」と連絡をします。里親募集サイトにはたくさんの犬や猫が、新しい里親を募集しています。いくつか里親募集サイトに情報を掲載して、募集をしてみましょう。

まとめ

里親が見つかった捨て猫

捨て猫の里親になるために必要なものや注意点、里親募集の方法について紹介しました。捨て猫を放っておかずに手をさしのべようとしたあなたは、きっととても優しい人なのでしょう。ですが、優しさから安易にペットを飼っては、動物も飼い主も不幸になってしまうこともあります。どうかよく考えた上で、猫とあなたが幸せになれる方法を選択してあげて下さい。

投稿者

女性 プティング

私も元野良猫2匹の、里親になりました。
近くにいる野良猫を保護しても里親ですが、それ以外で里親を募集している猫を探すには、様々な方法があります。

動物シェルターなど、猫を保護している団体から譲り受けても良いですし、里親募集サイトを見て、里親に応募しても良いのです。

保健所に出向いて、殺処分の対象となっている猫を引き取ることもできます。(地域によってはできない所も。)また、地域の行政が、譲渡会を定期的に開いている場合もあります。

猫の里親になりたかったらすぐにでもなる事が出来る場所がたくさん用意されていますので、是非アクセスしてみて頂きたいですね!運命の愛猫が、どこかであなたを待っていますよ♪
投稿者

40代 女性 かえで

 捨て猫ちゃんは、昔実家の隣の空き地によく捨てられていました。
ですので、頻繁に拾って里親を探していました。まずは、暖めて、子猫の場合はペット用のミルクをあげて獣医さんにつれて行き、検査と月齢によっては、元気になってから予防接種をしていただいていました!
当時は祖母がピアノを教えていましたので、その生徒さんに猫ちゃんを託したりしていましたが、なかなかちょうど飼いたいとおもっていたとゆうタイミングに合わなくて難しかったですが、最終的には、近所の方たちが里親になってくださることになり、遊びにいったりしていました。
今はSNSなど便利ではありますが、どんな人かがわからないので危険だとおもいますので、やめておいたほうが無難ですね。
投稿者

40代 女性 かな

我が家は昔から、猫ちゃんをよく拾って地域情報紙を使って里親を見つけていました。
捨て猫が多かったので里親探しが大変でした。
猫ちゃんを拾ったら、元気でしたらお風呂に入れて綺麗にして、獣医さんに診ていただき予防接種をして里親さんを探しました。幸い、どの猫ちゃんも、里親さんが引き取りにきてくださいました。猫ちゃんは最期まで幸せだったと聞いています。安心しています。
投稿者

40代 女性 かずみ

実家にいる頃には、よく猫ちゃんを保護していました。
すぐに暖めて獣医師に診てもらい体調がよければ予防接種を受けさせて帰ってきていました。
それから、地域情報紙があったので、そちらに写真と猫ちゃんの特徴などの情報を載せました。すると、その時代はすぐに電話の問い合わせがきて、里親が決まっていました。しかし、それまでには一度会ってお話をしてから里子にだしていましたよ。 いつの時代も譲渡は慎重に行わなければいけませんね。何度も、猫ちゃんを里子に出しましたがしばらくしてから会いに行くこともしばしばありました。

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