猫ひっかき病とは

猫ひっかき病とは

猫に引っかかれた時に、「猫ひっかき病」という病気にかかる事があります。おもちゃで遊ばせているときにうっかり爪が当たってしまったり、やむを得ず猫がいやがること(爪を切る、薬を飲ませるなど)をしようとして噛まれてしまったり。あるいはのら猫に触ろうとしてひっかかれた、ということもあるかもしれませんね。ここで猫ひっかき病について予防法や治療法を知っておきましょう。

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猫ひっかき病の原因

ひっかき傷

猫にひっかかれたり噛まれたりすることによって発症する感染症で、原因となるのはグラム陰性菌のバルトネラ・ヘンセラという菌です。

この菌は猫(特に子猫)の血液、口の中の粘膜、目ヤニなどに存在するもので、日本の猫の約1割が保菌しているといわれており、18ヵ月以上も感染状態が続くこともあります。この菌が猫に対して悪さをすることはありませんが、猫の爪や歯を通じて人に感染すると、あらゆる症状を引き起こすのです。

猫から猫へはノミが媒介

バルトネラ菌に感染した猫の血をノミが吸う→ノミの体内で菌が増殖→猫の毛の中でノミが糞をする→猫同士でなめあうことでノミの糞とともに菌が口の中に入る→猫の体内で菌が増殖という経路で、猫から猫へと感染します。

猫ひっかき病は、ノミの繁殖が活発になる夏から秋に多いとされていますが、冬に多いというデータもあります。これは、寒さのために人も猫も家に閉じこもりがちになり、人と猫の接触の機会が増えることが関係していると考えられます。

猫ひっかき病の症状

爪

潜伏期間は数日から2週間ほど。そのあと以下のような症状が現れます。

皮膚症状

傷の箇所が腫れて熱を持ったり膿んだりします。小さな赤い発疹やかさぶたができることもあります。

リンパ節の腫れ

傷に近いリンパ節(わきの下、鼠径部、頸部など)が腫れ、ときには鶏卵ほどの大きさになって痛みます。

発熱、倦怠感

皮膚症状のあと数日ほどで、発熱や倦怠感が起こることがあります。

その他

関節痛、吐き気など。

免疫不全の人、免疫抑制剤の投与を受けている人、免疫力が落ちた高齢者などが感染すると、重症化して麻痺や痙攣発作、脊髄障害などを起こすこともあるので注意が必要です。

猫ひっかき病の予防策

ひっかく猫

ノミの駆除

予防策としては、なんといってもノミの駆除が第一です。外に出ることのある猫なら、動物病院でもらうフロントラインなどの駆除薬を定期的に使うのが効果的です。薬を使うのはちょっと心配……という場合は、ノミ取り櫛でブラッシングして取りましょう。

根気がいりますが、猫の体への負担はほとんどありません。この場合の注意点は、ノミを絶対につぶさないことです。つぶしたら卵が飛び散ってしまい、逆効果になります。ノミ取り櫛で取ったノミは、すぐに水につけて溺死させましょう。また、光でノミをおびき寄せて粘着シートでキャッチする「ノミとりホイホイ」という商品もあるので、併用するとより安心ですね。

猫の爪を切っておく

バルトネラ菌は、傷から人の体内に入って感染するので、猫にひっかかれたとしても傷になりにくいよう、猫の爪は常に短く切っておくことが大事です。

口移しで食べ物などを与えない

唾液から感染することもあるので、猫に口移しで食べ物を与えたりキスしたりするのは避けましょう。

飼い猫を外に出さない

ノミの予防、そして他の猫からの感染を防ぐためにも、完全室内飼いにするのがおすすめです。外に出さなければ、他の猫と喧嘩して怪我をしたり病気をもらったり、事故に遭ったりするのも防げますね。

猫はテリトリーを大切にする動物で、行動範囲は意外と狭いので、家に閉じ込めておくのがかわいそうということはありません。完全室内飼いに慣らしてしまえば、家の中をテリトリーとしてそれを守ることで満足し、外に出たがらなくなります。

のら猫に近づかない

飼い猫よりのら猫のほうがバルトネラ菌を持っている確率が高いので、なるべく近づかないようにしましょう。

猫ひっかき病の診断と治療法

子猫

病院で診察を受ける際には、猫にひっかかれた(噛まれた)ということが診断の助けになるので、必ず伝えましょう。他の病気との区別がつきにくい場合は、血液検査や超音波、CTなどの画像検査が行われることもあります。

特に治療をしなくても自然に治癒することが多いですが、数週間から数ヵ月かかることもあります。一般には鎮痛剤や解熱剤などの対症療法になりますが、長引く場合や症状が重い場合には、特定の抗生物質を使用します。

まとめ

ひっかく猫イメージ画像

猫がバルトネラ菌を持っているかどうかは見た目ではわからないので、気をつけるに越したことはありません。とはいえ、猫好きなら猫との接触を控えるのは辛いですよね。

筆者は猫飼い歴30年以上で、今までに何度も猫にひっかかれたり噛まれたりしていますが、一度も猫ひっかき病になったことはないので、完全室内飼いにするのがいちばん効果的なのではないでしょうか。あとは、免疫力を落とさないよう健康でいることも大切ですね。

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