母猫の妊娠から出産と産後まで。気をつけてあげたい行動と注意点

母猫の妊娠から出産と産後まで。気をつけてあげたい行動と注意点

妊娠した母猫は、それから出産、子育てまでの間、特徴的な行動を見せることがあります。また、その期間中の母猫は、特有の病気に注意が必要な期間でもあります。ここでは、母猫についての行動や病気について紹介していきたいと思います。

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母猫の子育て中の行動

母猫と子猫

母猫の子育て

母猫が出産後に見せる子猫の世話などの行動は、母猫のホルモンの働きによるものと考えられています。具体的には以下のような行動が見られます。

  • 子猫の傍にいる
  • 子猫への授乳
  • 子猫を舐める
  • 子猫の排泄を促す
  • 子猫を巣へ連れ戻す
  • 子猫を連れて引っ越す
  • 攻撃的になる
  • 他の子でも育てる
  • 子猫に親離れさせる
  • その他、母猫の異常な行動

子猫の傍にいる

出産を終えてからの数日間、母猫は子猫の傍を何時間も離れることはありません。これは、まだ体温調節を上手にすることができない子猫が低体温になるのを防ぐためです。子猫は生後3週間ほどで体温調節をすることができるようになります。

子猫への授乳

授乳中の母猫

産後しばらくの間の母猫は、ほとんどの時間を子猫と過ごし、その多くの時間を授乳に費やします。産後10日目くらいまでは、免疫力を高める抗体などが豊富な初乳と呼ばれる母乳が出ます。この母乳を飲ませることで子猫は病気に強くなります。またこの期間の母猫は、子猫に母乳を与えるために多くの栄養が必要となり、産後2~3日で食欲が産前の2倍になります。

母猫が子猫を舐める意味

母猫に舐められた子猫は心拍や血圧が安定し、腸の働きがよくなり成長が促されるという説があります。また、子猫の頭を舐めて乳房へ誘導したりもします。

子猫の排泄を促す

母猫は子猫の陰部やおしりを舐めて排泄を促します。排泄物は母猫がきれいに舐め取ります。

子猫を巣へ連れ戻す

子猫が成長し動けるようになってくると、巣から出て行ってしまうことがあります。母猫は子猫の首のあたりをくわえて巣に引きずり連れ戻します。

子猫を連れて引っ越す

子猫を外敵から守るため、産後何度か巣を変えます。

攻撃的になる

威嚇する母猫

外敵から子猫を守るために鳴き声をあげて攻撃的になります。特に雄猫は子猫を殺してしまうことがあるので、母猫は雄猫に対して攻撃的になります。この場合威嚇ではなく本当に攻撃を仕掛けます。

他の子でも育てる

出産後1週間くらいまでの母猫は、他の動物の子であっても受け入れて育てることがあります。猫は1度で多くの子を産み、その1匹1匹を見分けることをしないので、同じくらいの大きさの子であれば例え猫でなくても、本当の子のようにお世話してあげることがあります。

子猫に親離れさせる

出産後3か月、長ければ半年ほどで母猫は、子猫を威嚇し追い払おうとします。こうして親離れさせるのです。

その他、母猫の異常な行動

育児を一生懸命にこなす母猫がいる一方で、異常な行動をみせる母猫もいます。例えば育児放棄です。人間への過剰な愛着、ストレス、他の猫との接触不足、他の猫の出産を見たことがなく子育ての仕方が分からないなどの理由から子育てをしなくなることがあります。

さらに、自らが生んだ子猫を殺したり食べたりすることもあります。ストレスや母猫の栄養不足、獲物と勘違いする、ホルモンによる攻撃性の増加などが原因と考えられます。

母猫の妊娠の過程

猫と子猫

猫の発情期は冬から春と春から夏の年2回です。猫は交尾をすることで排卵するので交尾をすれば高い確率で妊娠する、非常に繁殖能力に長けた生き物です。

母猫の妊娠期間は60~68日で、妊娠20日頃から乳房がピンク色になりその後食欲が落ちるつわりのような症状が出ます。妊娠30日頃にお腹が大きくなり乳房が張ってきて、妊娠45日頃からは食欲旺盛になり活動量が低下します。分娩2~3日前になると母乳が出てくるようになり、出産24時間前には食欲が急激に低下します。

また猫には “異期複妊娠”という驚きの妊娠があります。これは妊娠中の母猫が雄猫と交尾すると、父猫が異なる子猫を同時に妊娠するというものです。同じ母猫から、父猫が全て異なる子猫が1度の出産で5匹生まれたという事例もあるそうです。

母猫の出産

子猫

出産直前になると、母猫は警戒心が強くなり攻撃的になります。乳房や陰部をしきりに舐めたり、落ち着きなく床や巣を掘り返すような行動をとったり、排便の姿勢をとったりするようになります。いよいよ出産です。

母猫は1度に1~9匹の子猫を生みます。もちろんこれ以上生むこともあります。陣痛が12秒~90分続き、15~30分間隔で次々と子猫を生みます。母猫は、生まれたばかりの子猫の鼻先を舐めて呼吸を促し、へその緒を噛み切ります。出てきた胎盤は母猫が栄養補給を兼ねて食べます。

しかし、全ての子猫が無事に生まれてくるわけではありません。妊娠の途中で、母猫の中で子猫が死んでしまう流産や、妊娠60日以前に子猫を生んでしまう早産というケースもあります。早産した子猫は高い確率で死産、仮に生きて出産できても間もなく死んでしまうことがほとんどです。

母猫になった際に気をつけてあげたい点

2匹の猫

もし飼い猫が妊娠したら、妊娠中から出産、産後にかけて注意したり、時には獣医師に相談したり診てもらわなくてはいけない場合があります。それぞれ見ていきましょう。

妊娠中

妊娠中の母猫は食欲がなくなる時期がありますが、極端に体重が減っていく場合は獣医師に相談した方がよいでしょう。

出産時

飼い猫がもし出産を迎えたら、人はできるだけ介入しないようにします。介入が原因で、母猫が育児放棄になることがあるからです。しかし、以下のようなことがあれば、母猫に異常が起きている可能性があるので、獣医師に相談するようにします。

出産時に、悪臭を放つ黄色や茶色の分泌液が出ている場合は感染症の疑いがあります。通常は透明の分泌液が出ます。また、陣痛が起きて60分以上経っても生まれてくる気配がない場合は難産です。子猫が成長し過ぎている、母猫の骨盤が小さく子猫が出てこられないなどの場合があります。

出産時の大量出血や、頭が出ているのに5分以上そのまま留まっている場合は問題が起きた可能性があります。その他にも、出産を終え、生まれた子猫と胎盤の数が合わない場合は、母猫の体内に胎盤が残っている胎盤停滞の可能性があり、子宮感染の原因になります。

産後

産後の母猫と子猫

産後の母猫は、とても神経質になっています。もし飼い猫が子育てをしているなら、あまりのぞき込んだり干渉したりせずにそっとしておいてあげるようにします。しかし、産後の母猫には以下のような病気にかかることがあります。症状が見られた時は獣医師に相談します。

  • 産褥熱(さんじょくねつ)
  • 子癇(しかん)
  • 子宮内膜炎
  • 子宮蓄膿症
  • 乳腺炎

産褥熱(さんじょくねつ)

出産時に子宮や膣内にできた傷から細菌感染し高熱が出ることがあります。元気がなく、子猫の世話もしないようなら注意が必要です。

子癇(しかん)

妊娠や授乳によるカルシウム不足が原因で痙攣、震え、発熱などの症状が見られます。

子宮内膜炎

産後の子宮が修復されず、細菌に感染したことが原因で、腹部を痛がる、微熱、膣から濃緑色の分泌液が出る、不正出血が続くなどの症状が見られます。

子宮蓄膿症

子宮内膜炎が進行し子宮内に膿が溜まっている状態で、さらに重症化すると子宮が腫れてしまいます。お腹が膨れている、陰部から膿が出ている、水を大量に飲むなどの症状があります。

乳腺炎

乳房の中に残った母乳で、乳房の中で炎症が起きる病気です。乳房の腫れやしこり、発熱、授乳を嫌がるなどの症状が見られます。

まとめ

猫と女の子

妊娠から出産、子育てまで、母猫が新しい命を育む過程を紹介させていただきました。母猫の頑張りには心打たれるものがあります。しかし、猫は上記でもある通り、非常に繁殖能力の高い生き物です。

もし猫を飼っているご家庭で、飼い猫が出産しても、子猫を自分の家庭で面倒見たり、もらい先を見つけることができなかったりする場合、飼い猫がどんどん出産してしまうのは、社会問題にもなる危険なことです。必要に応じて避妊手術などの対応をお願いしたいと思います。

50代以上 女性 ごじちゃん

猫の出産時に呼ばれた飼い主さん、かなりいるのではないでしょうか。記事にあるとおり、猫は警戒心の強い動物なので、出産はひっそりと静かな場所で行うものです。我が家では段ボール箱で産室を作り、猫にストレスがないようにしていました。人から覗かれなくていいだろうと思ったのに、1匹の猫はわざわざ飼い主だったわたしの娘の側にいき、大きな声で鳴いて、お産を見届けろと要求したのです。娘が産室の側にいくと、その猫は安心して中に入り、ほどなくして破水、出産しました。
何匹か出産させましたが、お産のときに呼ばれたのはそれが初めてです。中には人間的とも思えるほど感情豊かな猫がいますが、この猫もそのタイプでした。赤ん坊の頃に捨てられていたのを、学校帰りにひろってきたのが娘です。それ以来、毎日一緒にいたので、もはやその猫にとって娘が母親のようなものだったのでしょう。
人間をそんなに信頼しているのに、子猫が育つと3度引っ越しされました。どこにどう隠すのか、しばらく子猫の姿が行方不明になって、心配させられたものです。
猫はあっという間に大人になるので、油断すると避妊手術の前に妊娠してしまいます。産ませられる環境だといいですが、望まない妊娠は可哀想だと思います。この猫も失敗して妊娠させてしまいましたが、無事に育てられたことは救いでした。

20代 女性 ユキ

猫の出産はとても興味深い内容で、時々動画等を見ては涙します。人間とは違い基本的には母猫が全て一人で行う出産は、とても大変なことがわかりますし、何とも神秘的ですよね。実は今、我が家では愛猫の妊娠・出産を楽しみにしています。なかなか妊娠せず、今か今かと心待ちにしている真っただ中なのですが・・・。妊娠中や出産中のことに関してはたくさん勉強しておいたつもりでしたが、産後のことにまでは頭が回っていなかったです。人間と同じように、産後にもリスクがあることを知り、少し出産させることが怖いと感じました。飼い猫である以上、何事にも飼い主のフォローやケアは必要だと感じていますので、こちらの記事を読み、愛猫が妊娠した場合は獣医師に相談しながら、妊娠中・出産中のことだけでなく、産後のケアに関してもしっかりと勉強しておこうと思いました。

20代 女性 UMI

子猫可愛いですよね。素直にその可愛いさ、愛らしさに誰もがメロメロになることは間違いないですよね。それと同時に、子猫を守ろうとする母猫の強さ、気高さには美しさも感じます。私も一度だけ猫の出産に立ち会いましたが、人間だろうと猫だろうと、やはり命の生まれる瞬間はとても尊く感動の瞬間です。赤黒い胎盤を見たときは少しグロテスクでクラっときましたが(笑)
愛猫から産まれた小さな命ならそれはそれは可愛いでしょうが、我が家は猫をこれ以上増やす訳にはいかないので避妊手術しましたが、もし経済的にも時間的にも余裕があるなら是非愛猫の妊娠、出産に立ち会い子猫達と一緒に暮らしてみたいです。新たに産まれる大切な命に対して一生責任を取れる覚悟があるならですが。

20代 女性 レオ

妊娠期間60日・・・たった3ヶ月で妊娠、出産してしまいますから、人間から比べれば驚異的な早さですよね。テレビなどで多頭崩壊のニュースを時々目にしますが、飼い主さんの言い分で多いのが「避妊が間に合わなくなった」というものですよね。僅か生後半年の子猫ちゃんでも妊娠可能ですから、雌と雄の猫を拾ってきて避妊せずにいて気がついたら出産してて、その子猫がまた妊娠して出産して、またその子猫が妊娠して・・・と繰り返したらあっという間に20~30頭の猫ちゃんが増えちゃいますね。その猫ちゃん達を養える許容と経済力があればいいですが余程のお金持ちじゃないと無理ですね。改めて多頭飼いの時は去勢をしてあげるのが猫ちゃんの為だと思いました。

女性 ひなママ

こちらの記事を読んで私が1番驚いたのは、 “異期複妊娠”についてです。人間ではありえないお話ですが、1度の出産で数匹のオス猫の子を産めるのにはビックリでした。だからキジトラが生まれたり黒猫が生まれたりと、同じお母さんから生まれているはずなのに毛色も全く違うんでしょうか。

猫の妊娠率はかなり高いことで知られていますが、1度に1~9匹も生まれるとなれば、猫の多頭飼育問題が大きく広がっていることも、とても理解できますね。

メス猫が2匹、オス猫が1匹の、計3匹飼育していたとしても、すべての猫が避妊去勢手術を受けていないとなれば、猫は出産後早ければ3か月でまた発情が可能といわれていますから、軽く計算してみると・・・

1月に2匹のメス猫が9匹ずつ出産したとして、その3か月後に又妊娠したとしましょう。そしてまた2か月の妊娠期間を経て、更に9匹ずつ出産。そしてその3か月後の発情を迎え、また2か月後に9匹ずつ出産したとしたら・・・、1年で生まれてくる子猫の数は、何と54匹!

単純計算、そして胎児の数もMAXでの計算なので、さすがにここまでになることはめったに無くても、これだけ増える可能性があるということですから、猫を多頭飼育する場合、どれだけ避妊去勢手術が大切かが分かります。

女性 チセ

産まれたばかりの子猫ちゃんのお世話って大変ですよね。生後一週間ほどの本当に小さい子猫ちゃんを一度拾ったことありますが、自力排泄ができないためお尻を軽く叩き排泄を促してあげたり、小まめにミルクを飲ませてあげたり、急変しやすいので体調管理を小まめにしてあげたり・・・とにかく大変でした。また初乳をあまり飲めていなかった為か、ずっと鼻水が止まらず目やにも凄くて毎日病院に通ったことを思い出しました。
何が凄いって、母猫はそれを誰の手も借りずたった一人でやり遂げるところです。ほぼ不眠不休で子猫達をお世話し、野良なら外敵から我が子を守り、愛情いっぱいに子猫達を育てるんですから本当に凄いですね。どんな種族でも母は強いですね。
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