猫トイレの種類と選び方、しつけの方法について

猫トイレの種類と選び方、しつけの方法について

猫にとって、トイレは重要なポイントです。『わしゃ、こんなトイレで用は足さんぞ!!』とどこぞの昭和おやじのようなこだわりを持っている猫も沢山います。事実、我が家の猫がそうでした。また、猫砂にはそれはもう本当に沢山の種類があり、「猫砂ジプシー」という言葉がある程、どの猫砂にしたら良いのか迷う飼い主さんも多くいます。この記事では、愛猫が気に入るトイレや猫砂の選び方、筆者オススメの猫トイレのご紹介、更には、トイレハイの謎に迫って、お伝えしていきま〜す!

猫トイレの種類

猫とトイレ

猫のトイレには沢山の種類があります。大きく分けると、屋根なし、屋根あり、システムトイレ、全自動トイレなどがあります。各トイレの特徴をご紹介しましょう。

屋根なし

言ってみれば、ただの箱のようなトイレ、です。中に猫砂を入れて使用します。最も一般的なタイプと言えるでしょう。プラスチックトレイでも代用が可能です。

屋根あり

屋根なしトイレに屋根をつけたタイプのトイレです。屋根ありは人間にとっては猫砂の飛び散りを防ぐ事が出来るので便利なのですが、中にニオイがこもりやすいので、嫌がる猫は多いようです。ある研究では、きちんと掃除がされていれば、屋根なしありどちらも猫の好みに差はみられない、という報告もあるようですが・・・。トイレの好みには個体差がありますので、愛猫が気に入るトイレを見つけてあげる事が必要です。

システムトイレ

2層式になっているトイレです。上段に猫砂を入れ、下段におしっこを吸い取るためのシートを設置します。メーカーによってはシートが1週間程度持つものもあり、飼い主は基本的にはうんちを処理すれば良いだけなので掃除の手間が減り、負担が少なくなります。

全自動トイレ

猫が用を足すと自動で掃除してくれるトイレです。飼い主が泊まりで外出をしたり、日頃留守番を長くさせたりする場合に向いています。神経質な猫は機会の音が気になって使ってくれない事があるかもしれません。お値段も数万円しますので、便利ですが気に入って使ってくれるか、ちょっとリスキーな買い物ではあります。

上から入るトイレ

新感覚の上から入るトイレです。トイレ上部のフタに、猫が出入り出来る穴が開いており、用を足す時は顔がその穴からぴょこんと出る設計になっています。サイズが大きいので、大柄な子も使えます。ただ好みは分かれるようで、気に入る子もいれば、使ってくれない子もいるようです。

猫トイレの選び方

見上げる猫とトイレ

トイレの種類は次の項目でお伝えしますが、まずは充分に掃除が行き届き、清潔なトイレを保つ事が大切です。老猫にはトイレの縁が高過ぎると乗り越える事が出来ない事があります。また、猫の年に関わらず、自然環境になるべく近づけるため、浅めのトイレが良いと言われています。浅めと言っても最低3cmはある方が、猫にとって砂のかけごごちが良いようです。

大きさは大きめサイズ、猫の体長の1.5倍程度あるものが理想的です。実はこの大きさの基準と満たしている市販のトイレはあまりありません。大柄な猫の場合は市販のものだと小さい場合がありますので、プラスチックのトレイなどで代用しても良いでしょう。メインクーンなどは成猫になるとかなり大きくなりますので、メインクーンの飼い主さんは衣装ケースを使ったり、大きなプラスチックの箱を使ったり、みなさん独自の工夫をされているようです!

愛猫の好みを確認する為、いくつかの種類のトイレを揃え猫砂は同じものを使い、並べてどれを使うか試してみると確実です。少し手間とコストはかかりますが、トイレが気に入らないと排泄を我慢してしまい、思わぬ病気に繋がる事もあります。愛猫の健康な生活の為に、是非実践されてみてください!

猫のトイレ砂の選び方

猫のトイレ砂

ペットショップに出向くと、それはそれは沢山の種類の猫砂が陳列されています。とても全てはご紹介しきれませんが、代表的な猫砂のタイプをお伝えします。愛猫好みの猫砂を選ぶ時は、トイレの時と同じように、様々な猫砂を入れたトイレを並べておき、どの猫砂を使うのか試してみると良いでしょう。

鉱物タイプの猫砂

最も一般的なタイプの猫砂で、自然環境に近いので、猫もこの砂を好む事が多いです。恐らくこの砂を嫌がる猫はほとんどいないでしょう。値段も安いので使い続けるのも容易です。ただ、重量があるので、持ち運びには苦労するでしょう。通販を利用するのも一つの手です。

砂は飛び散りやすく掃除の際に粉が舞うので、喘息など呼吸器系の持病を抱える飼い主さんには向いていないかもしれません。トイレには流せないので、処理はゴミとして出す必要があります。燃えるゴミなのか燃えないゴミかは地域によって異なりますので、お住まいの地域の処理方法を確認しましょう。

紙タイプの猫砂

軽くて値段も安い、使いやすい猫砂です。おしっこの色も見えやすいです。中には掃除がしやすいように、おしっこがかかると色が付くものもあります。猫も比較的使ってくれる子が多いでしょう。ただ、おしっこがかかった時の固まり方はそれほど強固ではなく、大きな固まりを取り除いても、パラパラと汚れた砂を取り残す事は多いです。特にキレイ好きな子は、その取り残しのニオイを嫌がるかもしれません。処理はトイレに流す事も出来ますし、燃えるゴミとして出す事もできます。

植物タイプの猫砂

木材、おから、コーンなどで出来たタイプです。消臭力強化の為、炭を配合した猫砂もあります。軽いので持ち運びはしやすいです。砂の色も薄いものがほとんどですので、おしっこの色がチェックしやすくなっています。トイレに流せるものも多く、処理はしやすいでしょう。おからで出来たものだと、食べてしまう猫もいるようです。毛につきずらいので、長毛の子も使う事が出来ます。

シリカゲルタイプの猫砂

消臭力に優れた猫砂です。シリカゲルの猫砂は様々な大きさがあります。我が家でも一度試した事がありますが、かなり粒が大きいものだったので使ってくれませんでした。もちろん細かい粒の砂もありますので、愛猫の好みにあった粒のサイズを見つけてあげましょう!お値段がお高めなのがデメリットです。

猫のトイレのしつけ方法

小猫とトイレ

猫のトイレのしつけは、割と簡単です。教えなくても気に入った猫砂さえあれば、そこでしてくれる事もあります。ですが確実なのは、以前に使っていた猫砂少量を、新しい猫砂に混ぜておく方法でしょう。自分の排泄物のニオイがついていると、そこがトイレだと認識してくれやすいです。

子猫の場合は床をクンクンしだしたり、ウロウロしだしたらトイレを探している事がありますので、すかさずトイレに連れていくようにすると、覚えてくれます。母猫や他の猫が使っているのを見て、自然と覚える場合も。

子猫でも成猫でも、どうしてもトイレで排泄してくれない時は、トイレや猫砂が気に入っていない可能性があります。前述したように、数種類のトイレや猫砂を並べて、好みを調べるようにしましょう。手間はかかりますが、愛猫の体に対する負担と、粗相した時に飼い主さんが掃除をする手間を考えると、一度きちんと好みを確認した方が良いでしょう。

猫トイレを使う上での注意点

大人の猫とトイレ

猫のトイレを使う時、いくつか注意しておきたい点があります。

トイレの数

トイレの数は一般的に、猫の頭数に1を加えた数が理想、と言われています。特に留守番が長い時間になりがちな場合は複数用意してあげると、愛猫がトイレをキレイな状態で使う事が出来るでしょう。神経質な子は他の猫と共用なのを嫌がる事もあります。複数階あるお宅の場合には、最低でも1階につき1つのトイレを置いてあげましょう。

10匹以上の大猫家族の場合には、猫はいくつかのグループになっている事と思います。そのグループ数以上のトイレを用意するようにしましょう。

トイレの場所

猫は静かな人目のない場所で用を足す方が落ち着くようです。トイレを設置する場所は、なるべく静かな、人通りの少ない所にしましょう。柱の影や部屋の角などがオススメです。落ち着かない場所だと、トイレを使ってくれない事もあります。愛猫がストレスを感じない場所を考えてあげてください。

また、基本的には猫が用を足している間は、じっとみるのは厳禁です。中には逆に、飼い主さんに見ていて貰うと安心する、という子もいるようですが・・・。採尿などで必要な場合以外は、見て見ぬ振りをする方が無難です。

嫌な思い

トイレ中に人にじっと見られた・・・偶然大きな音がした、便秘や結石などで排泄に痛みがあったなど、トイレにいる時に嫌な思いをすると、トイレが嫌いになってしまう事があります。別にトイレ自体が悪い訳ではないのですが、トイレ=嫌なもの、という図式が、猫の中で出来上がってしまうのでしょう。

こうなると中々難しいのですが、トイレを新調したり場所を変えてみたりすると、愛猫の気分が変わるかもしれません。トイレを見て嫌な記憶を思い出さないような工夫が必要ですね。どうしてもトイレを使ってくれない場合には、獣医師に相談しましょう。

我が家の猫トイレ

猫と密閉型のトイレ

我が家も色々なトイレや猫砂を使ってきました。始めはペットショップに勧められるまま、屋根無しタイプのトイレで、鉱物タイプの猫砂を使っていましたが、砂の飛び散りがすごかったので、他の猫砂を探すようになりました。粒の大きなシリカゲルタイプや紙タイプ、システムトイレなど、試しました。ですが愛猫が気に入らなかったり、排泄物の残り香が気になったりと、中々「これだ!」というものに出会えずにいました。いわゆる猫砂ジプシー状態です(笑)。

まぁ、いつかはきっと良いのが見つかるさ!と気楽に構えていましたが、ついにそんな我が家にも、猫トイレの革命が起こりました!!というのは冗談ですが、色々とネット検索をしていた所、システムトイレを独自の方法で使っている人がいらっしゃる事を知ったのです。

その方は、木のチップとペットシーツを使われていました。木のチップは消臭効果もバツグンで、しかも掃除はおしっこはシーツを変えるだけ、うんちはスコップですくってトイレに流すだけの楽チン仕様でした♪「こ、これだ!」と早速まねをしてみました。

それまでは紙のトイレを使っていたのですが、猫にとってはニオイが結構こもっていたようです。我が家には猫が2匹いますが、1匹は普通に使ってくれていましたが、もう1匹がトイレにうるさくて、「こんなトイレは使えん!」とばかりにリビングに置いてあったクッションに粗相するようになってしまったのです。

大抵人が寝静まった夜中にするので、朝起きて見ると、クッションがびちゃびちゃになっていたり、上にうんちくんが鎮座していたりして、散々でした。そこでこりゃいかん、という事で新たなトイレの歴史を開拓するべく(?)ネット検索を繰り返したのです。そしてついについに!理想のトイレを見付けましたっっ☆

お待たせ致しました!少し、いやかなり、前置きが長くなりましたが、我が家で使っていて、恐らくこれからも変える必要はないだろう、という猫トイレは、アイリスオーヤマで購入したシステムトイレなのです。残念ながら今は販売していないようです。ですが、システムトイレ自体はいくつか販売していますので、愛猫に合ったものをチョイスすれば問題はないでしょう。

猫砂は、『ナチュラル100』を使っています。ペットショップやホームセンターなどで販売しているのはあまり見た事がないですが、通販で普通に買えますので、持ち運びの手間がなくてオススメです。ナチュラル100は松材が原料の猫砂です。おしっこがかかると崩れて木屑状になりますので、スノコからスコップなどで落とすようにするとまだ使えるペレットが残りますので衛生的です。

木屑状になったものは、下に引いてあるペットシーツの上に落ちますので、後はシーツを新しいものに交換して、汚れたシーツは燃えるゴミとして出せばOKです!!

我が家のうるさい方の猫も気に入ってくれ、粗相は全くしなくなりました。ペレットが消臭してくれますし、汚れたシーツを直ぐに換える事で、ニオイが気にならなくなったのでしょう。

ちなみにシーツは、普通に売っているものだとシステムトイレには少し大きめなので、システムトイレ用サイズで作られたものを使用しています。楽天市場で購入出来る、爽快ドラッグという会社オリジナルの「猫システムトイレ用シーツ」です。システムトイレ共通サイズなので、どのメーカーのものでも基本的にはサイズが合うように作られているようです。お値段も大手メーカーのものよりかなり安いので、とても助かっています。もちろん、システムトイレメーカー純正のものを使用しても良いと思います。

我が家が純正製品を使用していないのは、愛猫が気に入らなかったからです。シーツが1週間程度持つ、というメーカー製品を使いましたが、うるさい方の猫が一度おしっこをするとニオイが気になるようで、使ってくれませんでした。メーカー純正の猫砂も木製チップだったのですが、そちらもニオイが嫌だったのか、使ってくれませんでした。ナチュラル100もペットシーツも割と安価なので、安いのを気に入ってくれて良かった、と思います。長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。

愛猫のトイレハイ

トイレに入る猫

大をしたあと、なぜかドタバタと駆け回る・・・そんな愛猫の奇怪な行動を目にした事は、ありませんか?俗に言う「トイレハイ」です。我が家も1匹はトイレハイをするので、2階のトイレに消えたかと思うと、しばらくすると一人でドッタバッタと大騒ぎをしています(笑)。このトイレハイの原因は、はっきりとは分かっていません。一説には、トイレをしている時は猫にとっては無防備で、いつ敵に襲われてもおかしくない時間なので、それを無事に終えた事で気がゆるみ、ハイになる、と言われています。

トイレハイをする方の子はちょっと怖がりな子なので、確かにトイレ中の迫り来るプレッシャーに、とってもドキドキしながら用を足しているのかもしれません。家の中なので、襲ってくる敵はいないはずなんですけどね。強いていえばもう1匹の同居猫でしょうか?

トイレハイになると駆け回る子、雄叫びをあげる子、爪研ぎをしまくる子、など、反応はその猫により様々のようです。トイレをする前にドタバタする子もいるとか。ふとした行動で笑わせてくれる猫ですが、さすがトイレでも笑わせてくれるとは!!ただ、便秘で苦しさを感じていたり膀胱炎などの病気で暴れていたりする場合もあるようですので、排泄の様子がおかしな時には、早めに受診するようにしてくださいね。

まとめ

人間のトイレと猫

猫トイレの事、良くお分かり頂けたでしょうか?健康を保つためにも、愛猫に合ったトイレは重要な事が分かりました。市販されているトイレ関連商品は、どうしても売るために飼い主目線で作られている事がありますが、愛猫が使うものですから、まずは愛猫目線で選ぶようにしてあげましょう。もちろんあまりに飼い主に負担がかかるのも良くありませんので、愛猫と飼い主、両方にとって理想的なトイレを見つけられると良いですね!その為には試行錯誤は必要かもしれませんが、諦めずゆっくりと、取り組んでいきましょう♪

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