猫が風邪を引く原因とは?症状や予防法から治療法まで

猫が風邪を引く原因とは?症状や予防法から治療法まで

寒い冬は毎年、人間界風邪やインフルエンザが流行ります。猫は風邪など引かない、と思われがちですが、実は猫も風邪を引くのです。風邪を引く原因や予防法、治療法などをお伝えしていきます。あなたの猫ちゃんは風邪、引いていませんか?

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目次
猫風邪とは?
【猫風邪の原因1】猫カリシウイルス
【猫風邪の原因2】ヘルペスウイルス
【猫風邪の原因3】クラミジア
【猫風邪の原因4】マイコプラズマ
猫風邪を引いた時の注意点
まとめ

猫風邪とは?

風邪を引いた猫

厳密に言うと、「猫風邪」という病気がある訳ではありません。後にご紹介しますが、ウイルスなどにより発熱やくしゃみ、咳などの症状を起こしている状態を総称して「猫風邪」と呼んでいるのです。猫風邪を引き起こす代表的なウイルスなどは4つ、存在します。

【猫風邪の原因1】猫カリシウイルス

風邪を引く猫

このウイルスに感染すると、「猫カリシウイルス感染症」と呼ばれる病気にかかります。このウイルスの感染力は強く、乾燥している状況化では3〜4週間も生き続けます。一度でも感染すると、ウイルスが猫の体内に残る確率の高い、やっかいなウイルスです。

主な症状

口内炎や高熱、くしゃみ、鼻水、食欲不振や結膜炎などです。

感染経路

外に出る猫の場合、他の感染した猫と接触する事で移ります。また空気感染もしますので、このウイルスに感染している猫がくしゃみなどをした事で、他の猫に移ります。感染経路は猫だけでなく、飼い主が感染した猫に触り、その後に飼い猫に触って移してしまう事があります。手などはもちろん、服にもウイルスが付着する事がありますので、他の猫に触れた時には充分な注意が必要です。

治療法

ウイルスを直接退治する薬はなく、二次感染を防ぐための抗生物質を投与して、後は自然治癒するのを待ちます。ほとんどが2週間以内に回復します。ウイルスの増殖を抑える、インターフェロンを使う事もあります。

予防法

年に1回打つと良いとされている、ワクチン接種である程度感染を防ぐ事が出来ます。猫のワクチンとしては一般的な、3種混合ワクチンにこのカリシウイルスも含まれています。万が一猫風邪にかかったとしても、比較的軽症で済むようです。

【猫風邪の原因2】ヘルペスウイルス

頭を冷やす猫"

「猫ウイルス性鼻気管炎」を引き起こすウイルスです。猫インフルエンザとも呼ばれます。このウイルスは涼しい所を好みます。ですから、体温の低い目や鼻、口などに症状が出ます。子猫や老猫など、免疫力が低い猫の場合は肺炎を併発する事もあります。妊娠中の猫も、流産する可能性がありますので注意が必要です。ライオンの死亡原因となった脳炎を引き起こした例もありますので、たかが猫風邪、と思わずに、症状が出たら早めに受診しましょう。

主な症状

咳やくしゃみはもちろん、角膜炎や結膜炎になったり、涙や目やにが増える、という症状も表れます。その他、口内炎や鼻の穴付近にペルペス性の皮膚炎が見られる事も。食欲不振にも陥ります。

感染原因

このウイルスに感染した猫の鼻水などに触れる事で感染します。くしゃみや毛繕い、人間を通して間接的に感染する事もあります。一度感染した事のある猫の約80%がキャリアとなり、神経の中にウイルスを保有していますので、感染源になり得ます。このキャリアの猫の免疫力が何らかの原因で低下すると、再び発症する事があります。多頭飼いや保護施設などの猫が多くいる場所の場合、一気にウイルスが広がる事がありますので、再発症は問題となります。母猫がキャリアの場合、生後8週間位の子猫に移る事もあります。母猫が子猫を舐める事で、ウイルスが移り、全ての子猫に広まってしまうのです。

治療法

猫カリシウイルスと同様、直接ウイルスをやっつける薬はありませんので、二次感染を防ぐ抗生物質を投与して、後は自然治癒するのを待ちます。インターフェロンを使う場合も。最近では、抗ウイルス薬の研究も進んでいます。

予防法

一般的な猫のワクチン、3種混合ワクチンを定期的に打つ事で、ある程度この病気を防ぐ事ができます。ただ、ヘルペスウイルスにはいくつかの型があり、ワクチン接種をしたのとは違う型のウイルスに感染してしまう事もあります。ですが、ワクチン接種をしてあらかじめ抗体を作っておくと、軽症で済むことがあります。

また、飼い主がウイルスに感染した他の猫を触り、飼い猫に移してしまう事もありますので、他の猫を触った時にはきちんと手を洗ったり、ウイルスが付いていそうな服を着替えるなどして、愛猫への感染を防ぎましょう。

【猫風邪の原因3】クラミジア

聴診器を当てられる猫

クラミジアは猫クラミジアという細菌によって引き起こされます。人獣共通感染症(ズーノーシス)の1つでもあり、わずかながらですが、猫から人へ感染した例が報告されています。

主な症状

クラミジアに感染して3〜10日後に、まずは片方の目の炎症が起こります。粘着性の目やにを伴う結膜炎になり、他にもくしゃみや鼻水、咳、気管支炎、肺炎などの症状が出ます。

感染経路

感染経路として1番多いのは、クラミジアに感染した猫との接触です。猫の口や鼻、目からクラミジアが侵入しますので、多頭飼いの場合には1匹が感染すると他の猫にも毛繕いなどを通して感染する可能性が高いです。また、母猫が感染していると子猫にも移ってしまい、まだ体力のない子猫は肺炎などを起こして死亡してしまう事もあります。

治療法

クラミジアに有効な抗生物質があり、点眼・点鼻などで投与を行ないます。完全に治癒させるには、2〜3週間継続して投与する必要があります。もしクラミジアが体内に残ってしまった場合、キャリアとなる事があります。通常は2〜6週間ほどで回復します。

予防法

5種か7種ワクチンで予防する事が可能です。猫のワクチンには様々な種類がありますので、どのワクチンを打つのが良いかは、愛猫の状況によっても違います。獣医師に相談してみましょう。

【猫風邪の原因4】マイコプラズマ

診断を受ける猫

細胞壁を持たない細菌の一種です。免疫力が落ちた時に症状が表れる、日和見感染症です。マイコプラズマは人や動物、昆虫、植物など、様々な生物へと感染するのですが、宿る相手を選ぶという特性を持っているので、猫から人へ感染する事はありません。細胞壁がない為、乾燥や日光、消毒には弱いと言われています。

主な症状

くしゃみや鼻水、咳、発熱、結膜炎、感染性関節炎、眼漏、脚を引きずるなどの症状が見られます。

感染経路

主な感染経路は、飛沫感染、接触感染と言われています。比較的感染力は弱いので、同じ場所に長時間一緒にいる事で感染する可能性があります。多頭飼いの場合は1匹が感染していると、他の猫にも移る危険性があります。感染した猫を隔離しておくと、感染率が下がるでしょう。

治療法

テトラサイクリン、ドキシサイクリンと言う、舌をかみそうな名前の抗菌薬を投与して治療します。

予防法

飼い主がマイコプラズマに感染した猫に触り飼い猫に移してしまう事を予防する為、他の猫を触った時にはきちんと手を洗い、服も着替えると良いでしょう。飼い主自身が飼い猫に感染させてしまった日には責任を感じて、ご自身を責めてしまう事でしょう。猫とご自身の為にも、感染予防には気を使いましょう。

猫風邪を引いた時の注意点

愛猫が風邪を引いてしまった時、どのような点に注意したら良いでしょうか?

適度な温度管理を徹底して猫風邪を予防しよう!

猫風邪を引くと人間と同じで、発熱する事も多いです。適度に愛猫の体を温めるようにしましょう。飼い主が外出する時には、猫用のホットカーペットやこたつを入れるなどしてあげましょう。我が家で愛猫が風邪を引いた時、暖かい場所を用意してあげずに外出してしまった事があり、帰宅したらガタガタと鼻水を垂らしながら震えていて、とても可哀想な事をしてしまったと反省しました。幸いにも治ってくれたので良かったですが、もし肺炎など併発していたら・・・と考えると猛反省です。

とにかく「匂い」が大切なご飯

猫風邪を引いて嗅覚が鈍ると、ご飯の匂いが分からずに目の前に置いても食べてくれない事があります。人肌程度に温めると匂いが立つので、食べてくれる事もあります。また、猫用かつおぶしなど、匂いが強いものでトッピングをしたり、ウェットフードにしたりして、とにかく匂いが愛猫の鼻に届くよう工夫しましょう。我が家の猫はだるそうに寝ていましたが、美味しい猫缶を持っていったら喜んでガツガツと食べていました。きっと鼻がそんなに詰まっていなかったのですね!

猫風邪を引いた時の悩み所。投薬について

点眼などはまだしも、1番悩むのが錠剤の投薬です。もちろん点眼も暴れたら大変ですが、猫の後ろからすばやく注してしまえば何とかなる事が多いでしょう。錠剤はウェットフードに入れたり、かつおぶしなどでごまかしたりして与える事もできますが、直接口の中に入れる、という手もあります。

猫を保定して門歯に指をかけると、割と簡単に口を開けてくれますので、開いたスキに素早く、のどの奥に向かって薬を落とします。飲み込むまで口を押さえ、コクンと飲み込んだら、少量の水をスプーンなどで飲ませます。水を飲ませる事で錠剤が食道の途中で止まらずに、胃に届きます。薬の飲ませ方は動画でも多数紹介されています。参考にご覧になってみてください!沢山の動画がありますので、愛猫とご自身に合った方法を見つけてくださいね。

まとめ

目を覆う猫

猫風邪は様々なウイルスや細菌が引き起こしている症状でした。ワクチン接種で予防できるものもありますので、出来れば打っておいてあげたいですね。ただ、ワクチンには副作用が出る事もありますので、摂取の際には獣医師から説明を受け、充分検討してからにしてくださいね。猫風邪を引かせないのが1番です!他の猫ちゃんはとても可愛らしいですが、愛猫の為に、猫風邪の疑いのある猫には必要のある時以外、触るのは我慢した方が良いかもしれません。それでは、健康な猫ライフを!

  • 30代 女性 tonakai

    猫風邪をひいた状態で保護される野良の子猫の話はテレビやインターネットで聞いたことがあります。我が家の猫は、推定3か月頃にケガをしていたところを保護したのが始まりです。その時はケガのみだったのですが、母猫からウイルスをもらうことや、体内に残るということまで知りませんでした。現在2歳で猫風邪らしい症状は一つもないですが、ウイルスを保有している場合、いつ症状が出るのか分からないので、毎日目の周りや口周りなどチェックしています。
    ワクチンは欠かさずしていますが、子猫の頃にワクチンをして病院から帰宅した後に、いつもより体が温かく、静かにしていることがありました。普段は人間の側で寝ることがなかったのに、その時はピタッとくっついていたので、ワクチンの影響で体がつらかったのかもしれません。次の日にはいつもの元気が戻っていました。ワクチンで猫風邪が予防できることは素晴らしいですが、猫の体質によってはワクチンが合わないこともあるので良く観察して獣医さんに相談してみる必要があると思います。
  • 女性 ゆんぼ

    猫風邪の原因のひとつであるヘルペスウイルスについてですが、記事のように多頭飼いで飼われている猫や外出する猫、元野良だった猫に多く症状が見られますよね。さらに多くの猫で潜伏感染しているとなれば、いつ発症するのか分からないので困ったウイルスだと感じました。ヘルペスウイルスは、くしゃみや鼻水といった呼吸器症状の他に、目にも多く症状として出ます。角膜炎、結膜炎で目が赤くなったり、涙や目やにが止まらない、といった感じです。目の症状は多くの動物病院で点眼薬が出されると思います。抗ウイルス作用のインターフェロンが目薬に入っているとなお良いです。それで治りが悪ければ、ファムシクロビルのような抗ヘルペス薬の飲み薬で、目の症状が改善したというお話も聞きます。猫風邪の治りが悪い愛猫にお試ししてはいかがでしょうか。ただ、このお薬はやや値段が高いです。飲み薬は猫ちゃんのストレスにもつながります。まずは猫風邪にかからないように病気の予防が大切ですね。

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