イエネコの歴史とその特徴について

イエネコの歴史とその特徴について

家の中で人と共に暮らす猫を「イエネコ」と呼びます。人と暮らして飼い馴らされたイエネコの歴史はとても古いものなのです。そんなイエネコとヤマネコとの違いについて説明します。

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イエネコの分類

ベッドの上で枕に頭を乗せて眠るイエネコ

あなたの家でのんびりとくつろいでいる飼い猫はすべて「イエネコ」と生物学上分類されるものなのです。イエネコを正式な学名で言えば、ヤマネコのイエネコ亜種ということになります。

もともとの祖先は5種類いるヤマネコの一種のリビアヤマネコであり、長い年月を人と共に暮らしてきたことで飼い馴らされてイエネコへと進化してきたのです。リビアヤマネコだけは他の4種類のヤマネコとは違い、人に慣れやすい種類だったといいます。
2007年にはミトコンドリアのDNA鑑定による正式な結果が出ており、そこでもリビアヤマネコがイエネコの祖先だったということが裏付けられています。

イエネコの歴史

人の手と猫の手

イエネコはいつから人と暮らし始めたのか

イエネコの祖先であるリビアヤマネコは、今から13万1千年前に中東のアナトリア付近に生息していたとされています。
人間と共に暮らし始めた明確な時期は未だ判明していませんが、少なくとも9500年前には人間と猫が共に暮らしていたことがわかる骨が出土しています。人間と共に埋葬されたであろう猫の遺骨が9500年前のキプロス島シルロカンボス遺跡から発見されているのです。
エジプトで猫が神聖視されて大切に扱われていたのが4000年前とされていますので、その時代をさらに遡る9500年前から既に人と猫の共生は始まっていたということが考えられるのです。

猫が人に近付いたきっかけ

リビアヤマネコが人間の暮らしに接近してきたきっかけは、人間の食べ物を食い荒らしてしまうげっ歯類を食べるためだったという説があります。人間側にとっても有害なげっ歯類を喜んで退治してくれる猫はとてもありがたい存在だったことでしょう。猫にとっては常に餌にありつくことができ、時には雨露さえしのぐことができる人のそばでの暮らしはとても快適だったのでしょう。

最初は餌を求めてげっ歯類を捕まえようと人間に近づいてきた猫は人間にその能力を認められ、外見やしぐさの愛らしさは愛玩動物としても大切にされるようになったのです。そして人間と猫は共にメリットを共有しながら共生していくようになったのです。その関係はお互いを認め、お互いにメリットを与え合う「相利共生」の関係なのです。

イエネコとヤマネコの違い

じっと見つめるヤマネコ

ヤマネコの生活

ヤマネコはネコ科動物の中で野生ネコ類に分類され、イエネコ及びピューマを除くネコ亜科に属するものを指します。世界各地に分布しており、砂漠に住むスナネコや熱帯林の木の上に生息するマーブルドキャット、または熱帯林の地上を歩くマレーヤマネコなどが存在します。いずれも自然の中で生きていく野生のネコ科動物で、ネズミやウサギ、昆虫や魚などを捕食して食べる肉食動物です。

イエネコとヤマネコでは、その生活環境も食べるものも明らかに違いがあります。現在のイエネコは栄養を管理されたキャットフードを食べていますが、ヤマネコは野生で生きていくので日々餌は自分の力で調達しなければなりません。
そこには時に厳しい野生の現実が待っているときもあるでしょう。そんな中でも力強く生きていく野生のヤマネコはその骨格もイエネコとは違ってしっかりとしていて手足もたくましく、耳も小さいことが特徴なのです。

厳しい自然の中で暮らしているヤマネコは日本で飼育することは相当困難です。海外から個人輸入するなどの方法はありますが、様々な手間と時間、そして100万~200万を超えるようなお金が必要となります。
その後もイエネコよりも力強くて強靭な骨格を持つ野生のヤマネコを一般家庭で手懐けることに関しては相当の覚悟が必要となります。

イエネコの生活

一方、イエネコは入手する方法も簡単です。人からもらうこともできますし、野良猫を拾ってきて飼育することも、保護施設から引き取ってくることも可能です。ペットショップでも安価で販売されています。そして人にも慣れやすく、性格も比較的温厚でよく甘えるイエネコが多いですね。

イエネコは家の中で人と共に生きていくことが基本となり、餌は常に与えられ、完全な庇護の下で安心と安全を保障されて生活しています。古くから人と共生してきた長い歴史もあります。
その特徴は小柄で、人の目を楽しませてくれる行動を日々見せてくれます。家の中で暮らすイエネコは外敵と戦う必要もないので、運動が不足しがちで肥満傾向にある猫も多いようです。

イエネコに関するまとめ

人に撫でられるイエネコ

以上をまとめると、イエネコは古くから人々と共に生きてきた相棒とも友達とも呼べる存在です。

時には飼い主のためにネズミを退治してくれたイエネコは、今では一般家庭で大切な愛玩動物として育てられています。昔のようにネズミを退治してくれることはなくなったとしても、イエネコにはその愛くるしい姿が人の心を癒してくれるという他に代えがたいメリットがあります。そんなイエネコのために、人は一生懸命に世話を焼くのです。

そして野生のヤマネコは人の生活していない自然の中で、力強く毎日を生きています。

女性 百日紅

猫はネズミを退治してくれるというのは有名ですが、その歴史を見てみると猫らしさがよくわかるなと思いました。犬は人間から仕事を与えられて行動しますが、猫はそうではないですよね。猫がネズミを退治してくれるから人間が安全な寝床や食事を用意するというスタイルです。はるか昔から猫は「自分は神様に違いない」という思いがあったのかもしれませんね。
また、人間にお世話をしてもらうために可愛さをアピールしてるのも猫らしいと思いました。猫の仕草は人間に近いところがあるように感じます。自分で腕枕をして寝たり、前足で顔を隠したりと人間もやるような行動が可愛いと思わせる要素の一つだと思います。
猫の遺伝子は数千年前からほとんど変わらないそうですが、それも猫らしいですよね。

40代 男性 yoshi

記事にもあったように、本来猫は耕作物を荒らすげっ歯類を追い払う、駆除する為に海外から連れてこられたとされています。にも関わらず、げっ歯類から耕作物を守る術を見出した人間は、猫を糞尿や鳴き声が迷惑になると言って殺処分を行うようになったという事です。それなのに時が経つにつれ、純血種への人気は高まる一方ですよね。野性味の強い猫種は飼育するのが難しい為、人間が飼いやすいような性格と、人間が好む見た目に品種改良し、繁殖させていると考えれば、猫の繁殖について批判の声が挙がるのも納得がいく部分もあります。

また、野良猫が多く存在する事から、イエネコであっても何とか野良で生きていけるだろうと甘い考えも持っている人も少なくありません。しかし、生物学上で分類される程には、イエネコと野性の猫では違う部分が多いのだという事をもっとたくさんの人が認識するべきだと思います。イエネコは生まれた時から食事にも困らず、品種によっては狩猟本能さえも薄いものも居ます。日本猫と呼ばれる雑種猫であっても、一度イエネコとして生活してしまえば、やはり人に依存した生活が当たり前になるものです。

その証拠に、イエネコが生み出したとされるイエネコ特有のゴロゴロ音が存在するそうですよ。これは、飼い主に対して何かを要求する時に出されるゴロゴロ音で、人間の赤ちゃんの泣き声によく似た高周波を含んでいるそうです。その為、このイエネコゴロゴロ音を聞いた人間は、何か緊迫性を感じ取り、猫の言いなりになってしまう…なんて事もあるそうです。人間と上手く共存する為に、猫達もイエネコとして進化してきたのですね。それに対して人間もやはり、責任を持つべきです。イエネコという言葉を作ったのも、イエネコ以外の猫達が生きづらい世の中を作ったのも人間です。このような記事が増える事で、そんな当たり前の事が多くの人に伝わればいいですね!

20代 女性 ねこまる

猫の分類は『ヤマネコ』と『イエネコ』に分かれることをはじめて知りました!イエネコは家でのんびり飼われている猫のことを大まかに指すのだとずっと思っていたので、生物学的にしっかり分けられていたのは知らなかったです。また、かなり前から人間と猫の関わり合いがあったのも驚きです。神聖なものとして扱われるくらいですから、多くのことで人間の役に立っていたんだと思います。今のイエネコはねずみを取るなんてことも少なくなってきていますが人間にとっては可愛らしさ、癒やしを与えてくれる存在として、猫にとってはごはんや休む場所を与えての存在としてお互いにメリットを感じるような関係になりつつあるのだと思います。これからも人間と猫の関係は深く続いていきそうですね。

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