猫の腫瘍治療について。猫が高齢になったら特に注意!

猫の腫瘍治療について。猫が高齢になったら特に注意!

動物看護士をやっていると猫の腫瘍は犬に比べて比較的少ないと感じますが、その中のほとんどが悪性で高齢になってからの発症が多いと感じます。 高齢という体力が無く免疫も低下している状態の猫の腫瘍の治療は難しいものです。

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猫の腫瘍について

病院

猫の病気はオスかメスかでも違ってきます。

比較的若い猫でも、冬になり水を飲む量が少なくなると尿にまつわる病気が増えますし、オスは特に尿道が狭いので泌尿器系の病気になりやすいと言われています。
初期の症状で見つけてあげれて早く病院に連れて来られたら、お薬やフードで何とか持ちこたえてくれる猫が多い気がします。
ただ、見つけた時にはもう自力で排尿も出来ず、最後は腎不全で亡くなるという事も珍しくはありません。

メス猫は尿にまつわる病気にはまだ強いと思います。オスに比べて体も強いのかなと思ったりもします。

ただ、雌猫で見たら「もう亡くなるのかな」と思わずにはいられないのが乳腺腫瘍です。
乳腺腫瘍は避妊手術でほとんどが防げるように思います。これも飼い主に知識が無ければ出来ない事です。乳腺腫瘍は猫が発症した場合ほぼ悪性という恐ろしい病気です。良性の乳腺腫瘍もあるらしいのですが、私が現場にいる限りでは無に等しいのが現実です。

飼い主が猫の生体についてよく知りたいと思い、日常の生活に目を配っていれば、猫は割と長い命があるのかなと感じます。

猫の腫瘍事例1: 21才の猫の口内の悪性腫瘍メラノーマ

ごはん

もともと腎臓が悪く、フードでケアをしていた21才の雄猫がご飯を食べなくなったと病院に来られました。ガリガリに痩せていてお腹だけが大きく、顎の辺りが緑色になっていました。腎臓病が悪化したのかなと勝手に私は思い込んでましたが、どうもよだれが大量に出ていて、舐めた前足も汚れていました。

診察で先生が口を開けたら、口の中の下の部分に腫瘍がありました。
「やからご飯食べないんやな、痛いはず」と。

緑色になってるのは腫瘍が出来て体力が低下しているから「緑膿症」と。21才の猫に、外科的な手術で腫瘍を取る事は飼い主様も考えてはいません。
あとは腹水も溜まっていてお腹の中にも腫瘍があると考えましたが、老猫の体力やストレスを考慮すれば長時間の病院は寿命を縮めるとの判断で、抗生物質とステロイドのお薬を処方して帰られました。

これはもう寿命なんだな、と思いました。

猫の腫瘍事例2: 乳腺腫瘍の14才のおばぁちゃん猫

診察を受ける猫

乳腺腫瘍の猫が診察に来たのは梅雨入りした頃でした。
既に2センチ位になっており、腫瘍が爆発する寸前でした。迷い込んできてからずっと飼っていると女性の飼い主様が連れてこられ、腫瘍を見てみるとしっかり根っこが張り巡らされているような腫瘍でした。
外科的な手術も出来ない事はないとの話を病院側からはしたのですが、14才という年齢と費用の問題で「自然のままで」という飼い主様の希望でした。

それから週に一度の割合で腫瘍見せに来られていましたが、間もなく腫瘍は爆発し膿がでてきて、ガーゼを当てテーピングをするという処置を希望されていました。
一週間で膿がテーピングの上まで滲んできて、自宅でもテーピング交換をされたりと飼い主様は看病されている様子でしたが、ひと月半過ぎた位から来られなくなりました。

可能性は100%では無いけど、避妊手術をしていたら痛い思いをせずに済んだのかなと考えずにはいられませんでした。

猫の腫瘍で思うこと

注射される猫

私が現場で見ていて猫の腫瘍で感じることは、防げるものと老いて仕方の無いものがあるという事。
メスでは避妊手術をしていたら子宮が無くなる訳ですから、子宮には腫瘍は出来ないし乳腺腫瘍も出来にくい。これは飼い主がせめてもしてあげれる予防になると思います。
オス猫は私の見る限り、メスより寿命は短いが腫瘍で亡くなる猫は少ない事。オスメスどちらも、出来てしまった腫瘍は猫の場合悪性腫瘍が多い事。

特に乳腺腫瘍(乳がん)は、再発率がかなり高く、完治がとても難しいとされている病気です。治療にどれだけの費用をかけても、ほとんどの場合残念ながら飼い主が望む結果には至らないことが多いと言われています。

このように再発率の高い悪性腫瘍の場合、最もガン細胞が減少する術後のケアが1番大切になってきます。多くの飼い主の場合、癌細胞が摘出されたら安心だと思い込んでしまい、また今まで通りの生活を送らせてしまいます。

しかし、癌細胞が取り除かれた後だからこそ、ガンの増殖を抑えるためのベストタイミングだと言われています。そのため、猫の免疫力をあげたり、代謝をアップさせるよう万全の対策が必要になります。

ちなみに、多くの腫瘍は”猫白血病”が原因だとされています。猫白血病は、唾液や尿、母乳、そして血液等から感染してしまうため、出来る予防方法は、普段から免疫力をあげておくこと、そして完全室内飼いだからと安心せず、猫白血病のワクチンを受けておくことです。

ですが、ワクチンも必ずしも良いものではありません。実は、稀ではありますが”ワクチン誘発性腫瘍”という、ワクチンを打ったことで出来てしまう腫瘍というのもあるのです。しかし、今でさえ0.01%~0.1%程の確率なのでそこまで心配もいりませんし、医療はどんどん進化していっていますから、このように予防として受けたはずのワクチンから腫瘍が出来るということも、徐々に減っていくと言われています。

少しでも長く生きてもらう為に出来る予防はしてあげたらいいですし、予防出来ない腫瘍が出来てしまった場合も、飼い主が気がついたら早く受診し、痛み止めなど少しでも楽になる処置を病院と相談しながら進めてほしいです。

30代 女性 ひぃーちゃん

9年前に、三毛猫のピータ(メス)が居ました。
結婚当初、私自身、常に動物の居る生活だったので、主人が学生の時から飼っていた、ピータを我が家で飼う事になりました。その時には、もう超高齢で、23年と言う歳でした。でも、高齢とは思えないほど、動きは活発で、食欲もあり、少々、性格のきつい猫でした。
そんなある日、来た時には気付きませんでしたが、ふと胸の辺りに、コブのような出来物が出来て要る事に気付き、病院に連れて行き、先生に診て頂きました。すると、乳がんとの診断でした。
お金が掛かっても、手術をして頂きたいと、すぐ思いましたが、超高齢と言う事もあり、手術は難しいとの事でした。でも、もう一度、検討して診ますと言って頂き、その日は帰りました。
また後日、病院に行きましたが、ガンが皮膚にひっついており、やはり難しいとの事で、手術をしたとしても、途中で亡くなる可能性と、寿命を短くしてしまうとの事でした。辛かったですが、ピータには、1日でも長く生きて欲しいと言う思いを常に持ち、通院で様子を診る事になりました。
そして、日が経つに連れて、出来物から、膿が出始め、出血も始まりましたので、病院に連れて行き、先生に処置をして頂きました。
家でも、薬を塗り、ガーゼなどを取り替える事をして欲しいと言われたので、出来ますとお答えして、塗り薬だけ頂いて、ガーゼは、薬局で良さそうなのを買って、包帯も買いました。
それから毎日、ガーゼと包帯を取り替えると言う日課が出来ました。大変でしたが、悔いの無いよう、出来る事は、何でもやってあげようと思いました。
そして日に日に、ご飯や水などを取る回数が減って行き、徐々に痩せて行きました。そんなある日の夜、花火大会の日に、最後になるかも知れないと思い、ふと、ピータを抱えて、外に連れて行き、花火を一緒に観ました。その時、私の服に、おしっこをしました。昔から、猫は、忘れないでと言う意味で、お世話になった人の所にすると知っていて、それはまさしく、死が近いと言う意味も知っていました。
その日を境に、ご飯を食べる回数が更に減り、最終的には、水だけと言う状況になり、毎週週1日ペースで、点滴をしに行きました。もう自力では、トイレも水も飲めない状況になり、トイレは、お気に入りの座椅子に、シートを引き、その上にピータを寝かせて、水は、時間を決めて、飲ませる事にしました。夜寝る時も、私の傍に寝かせてました。そんな痩せていく中、自力では難しい状況に、ピータは、いつも自力で立ち上がり、トイレに行こうと、毎日してましたが、やはり倒れてしまいます。そう言う姿を見る度、生命力って凄いと思う反面、辛くもありました。
そんなある日、家を留守にして、また時間が来たら水をあげに来ようと思い、部屋に戻った時、ぐったりしていて、動きが止まって居るピータが居ました。その瞬間に、涙が溢れ、止まらなくなった涙をこらえ、主人に、亡くなったと言う事を伝え、病院に連れて行き、最後に体を綺麗にして頂きました。夏の暑い時だったので、綺麗なダンボールに、タオルを引き、保冷剤で、先生に当てる所を教わり、動物専用のお墓の業者さんが来るまで、傍で見守りました。
次の日に、業者さんが引き取りに来られ、帰って行った瞬間、また我慢していた涙が溢れ、大泣き状態でした。
もっと何か、私に出来る事があったのではと、今も尚、悔いが残りますが、主人には、動物専用のお墓に入れてあげた事、お墓参りも欠かさない、日常にいつも、ピータを忘れない事だけでも、きっと感謝してると思うよと言ってくれます。

女性 にゃコロ

我が家の愛猫も、高齢猫となりました。最近は免疫力の低下から、歯周病治療のステロイドの効きも落ちて腎機能の数値も下り坂です。
この歯周病での治療法として、薬餌療法か、手術か選択して欲しいと獣医さんに聞かれた時、それぞれのリスクを伺いました。
全身麻酔で手術をお願いするか迷いましたが、当時目覚めなかった時の恐怖はとても大きく、薬餌療法を選択しました。

通院して5年が経ちます。
緩やかに症状は低下していますが、薬餌療法で後悔はありません。
今のところ有難い事に腫瘍はありませんが、腫瘍の爆発は想像するだけでも辛いので、症状によって手術の選択も正解だと思います。
最後まで愛猫と向き合って看取ってあげたいので、覚悟して心の準備をしておきたいです。

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