ベンガル猫の寿命や長生きのためにできること

ベンガル猫の寿命や長生きのためにできること

ベンガル猫の寿命は一体どれくらいなのでしょうか?愛猫の死というのは飼い主なら誰でも目を背けたくなるものですが、きちんと寿命を知っておくことも飼い主の大切な役目です。寿命を知った上で、ベンガル猫に長生きしてもらうために飼い主ができることをまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

ベンガル猫の寿命について

横たわるベンガル猫

ベンガル猫の平均寿命

14歳前後


ベンガル猫の平均寿命は14歳前後とされていて、猫全体の平均寿命と比較してみるとやや短命かもしれません。
というのも猫の寿命はベンガルのような純血種より雑種の方が長寿である傾向にあり、猫全体の平均寿命には雑種も多く含まれているため、それに比べてベンガルの平均寿命はやや短命であるという結果になっています。

猫全体の平均寿命

一昔前まで飼い猫の平均寿命は10歳前後、野良猫だと5歳前後だとされてきました。
しかし今ではキャットフードや獣医療の進歩などにより、飼い猫全体の平均寿命は15歳前後にまで延びています。

ベンガル猫の寿命を延ばすために完全室内飼いを徹底する

家でくつろぐベンガル猫
・家の外には出ない完全室内飼いの猫全体の平均寿命・・・15.81歳
・家の外と中の行き来ができる半野良の猫全体の平均寿命・・・13.26歳


これを見れば分かるように、猫の完全室内飼いを徹底すれば平均寿命は2年以上も長くなるのです。外に出ることで不慮の事故に遭ってしまったり、感染症などの病気にかかってしまう可能性があるためです。

ベンガルのような純血種の猫が野良猫として生活することはほぼないと思いますが、外と家の中を行き来できるような飼育スタイルをとっている半野良のベンガルはいるかもしれません。
長生きしてほしいのなら、ベンガルを完全室内飼いすることをオススメします。

ベンガル猫の寿命を延ばすために肥満を予防する

ベンガル猫を肥満にさせないためにできること

  • ベンガル猫に与える食事を徹底的に管理する
  • ベンガル猫に適した量の運動をさせる


肥満は糖尿病や心臓病、皮膚炎、関節炎など、治療すれば治るものから寿命に関わるものまで様々な病気を引き起こす原因となります。
「摂取カロリー>消費カロリー」の状態が続くと猫は肥満になってしまうので、食事と運動のバランスに気をつけてベンガルの寿命に関わるような病気を予防しましょう。

ベンガルに与える食事を徹底的に管理する

ごはんを食べるベンガル猫

ベンガルに与えるキャットフードを選ぶ時は以下の3つのポイントを押さえましょう。

ライフステージや状態に合わせたフード

いくら運動量が多いベンガルでも、老齢になれば寝る時間が増えて運動量は減るでしょう。運動量は減っているのにフードが同じままだと肥満につながってしまいます。
7歳を過ぎた老齢のベンガルにはシニア用のキャットフードを与えましょう。

また「避妊去勢をしているか」などベンガルによって状態は異なるので、愛猫の状態に合わせたキャットフード選びも大切です。

お肉やお魚の含有量が多いフード

猫はもともと肉食動物なので穀物の消化が極端に苦手です。ただこれは個体差があるので、平気なベンガルもいれば下痢してしまうベンガルもいるでしょう。
しかし猫のもともとの性質を考えたら、お肉やお魚がたっぷり使われているキャットフードが好ましいと思いませんか?

好んで食べてくれる嗜好性の良いフード

嗜好性の良さも大事なポイントでしょう。
キャットフードの多くはチキンやラムなどのお肉系のものと、サーモンやマグロなどのお魚系に分かれています。人にも好き嫌いがあるように猫にも好き嫌いはありますし、美味しいと思うものを食べたいはずです。ペットは人と違って毎食同じものを食べ続けるのですから、好きでないものを食べ続けることはストレスになってしまう可能性もあります。
後ほど触れますが、ストレスもベンガルの寿命に関わる大きな要因のひとつです。

ベンガルに適した量の運動をさせる

おもちゃで遊ぶベンガル猫

いくら食事管理を徹底していても運動をしなければベンガルはどんどん太ってしまい、あっという間に肥満猫になって寿命を縮めてしまうでしょう。
ベンガルはもともと運動量の多い猫なので自分から活発に動くタイプですが、飼い主さんからも積極的に遊びに誘いましょう!

ベンガル猫の寿命を延ばすためにストレスを溜めさせない

のびをするベンガル猫
ベンガル猫にストレスを溜めさせてしまう要因

  • ベンガルが運動不足になってしまう
  • 飼い主がベンガルに構ってあげる時間が少ない
  • ベンガルを取り巻く環境が変化した


人間と同じように、猫でもストレスが様々な病気につながってしまう原因となります。特にベンガルは神経質なため、ストレスを溜めやすいと言われているので注意が必要です。
ストレスが少なければ少ないほどベンガルは長生きしてくれるでしょう。

ベンガルが運動不足になってしまう

ベンガルはとても運動量の多い猫なので、運動できる環境が揃っていないとストレスが溜まってしまいます。肥満の部分でも運動に触れましたが、いかにベンガルが長生きするために運動が必要かお分かりでしょう。
広いスペースを確保して思いきり走り回れるようにしたり、高さのあるキャットタワーを置いて上下運動できるようにして、ベンガルがたくさん運動できるようにしてあげてください。

飼い主がベンガルに構ってあげる時間が少ない

ベンガルは野性的な見た目と違って、人懐っこくて甘えん坊な性格をしています。飼い主さんが忙しい状況が続くと、ベンガルは甘えたいのに甘えられずストレスを溜めてしまいます。
ベンガルを飼うと決めたなら、相手をしてあげる時間を作ってあげましょう。

ベンガル猫を取り巻く環境が変化した

引っ越しやお部屋の模様替えはベンガルにストレスを感じさせてしまいます。
模様替えをする場合は一気に変えるのではなく徐々に変えていき、引っ越しの際は静かな場所にゆっくりと休ませてあげられるスペースを作ってあげましょう。

また細かいことで言うと、ごはんやトイレの場所を度々変えてしまうこともストレスにつながってしまいます。できるだけ毎回同じ所でごはんをあげる、トイレの場所を何回も変えないことを徹底しましょう。

ベンガル猫の寿命を延ばすために健康管理を怠らない

ソファから見下ろすベンガル猫
ベンガル猫の健康管理をする上で飼い主ができること

  • ベンガルの避妊去勢をする
  • ベンガルの排泄物や食欲・飲水量をチェックする
  • ベンガルをブラッシングをしたり、体を撫でてあげる

ベンガル猫の避妊去勢をする

猫は避妊や去勢といった不妊手術をすることで生殖器系の病気を予防できるメリットがあります。そして発情によるストレスも軽減されます。
ですが、不妊手術をすると消費カロリーが減ってしまうため肥満になりやすかったり、泌尿器系の病気になりやすくなるので注意しましょう。

ベンガル猫の排泄物や食欲・飲水量をチェックする

猫は痛みや不調を隠す動物です。飼い主がベンガルの「いつもと違う」に気付いてあげましょう。飼い主ができることに努めて、もし病気になってしまっても早期発見が寿命を延ばすことにつながるかもしれません。

ベンガル猫をブラッシングをしたり、体を撫でてあげる

ブラッシングは「ベンガルは短毛だから」と怠らずに週に1~2回してあげることで皮膚の変化に気付いてあげられる上、ベンガルとのスキンシップにもつながるので是非行いましょう。
体を撫でてあげるだけでも体温の変化やしこりなどの病変に気付くことができるかもしれません。また、甘えたがりなベンガルにとっては撫でられること自体に喜びを感じるでしょう。

ベンガル猫の寿命に関係する「多頭飼い」

ベンガル猫と犬

ベンガルは運動量が多い猫であることから、多頭飼いをすることで遊び相手が増えて飼い主が忙しくても勝手に遊んでくれるというメリットがあります。
しかしその相手と相性が悪かったり、先住猫であるベンガルがひとりでいるのが好きであったりすると、多頭飼いは逆にストレスになってしまうデメリットも考えられます。
多頭飼いを考える場合は相性のチェックや先住猫であるベンガルの性格をしっかり把握してからにしましょう。

また、多頭飼いは1匹が感染症にかかってしまうと他の猫も感染してしまう恐れもありますので、注意が必要になってきます。

ベンガル猫の寿命に関するまとめ

たそがれるベンガル猫

ベンガル猫の寿命を延ばしてあげるために気をつけるべき事についてご紹介してきました。その他にも

  • 飼い主の不規則な生活
  • 飼い主の喫煙

なども愛猫に悪い影響を及ぼすことを頭に入れて、愛猫が健康で長生きするためにはどうするべきかをよく考えてベンガルと過ごしましょう。
そして愛猫の様子を普段からよく観察し、何か変化があったらすぐに獣医さんに相談して病気を悪化させないことが大切です。

食事や運動など日頃のちょっとしたことが寿命と密接に関係していることを意識して、ベンガルに長生きしてもらえるように努めましょう。

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ベンガルはとてもワイルドな見た目と、とっても人懐っこく誰とでも仲良くなれる明るく社交的な性格が人気を集めている猫種です。しかしヤマネコと交配されている猫であるためか「怖そう」「飼育しにくそう」と思っている方が多いのも事実。実際にベンガルはどのような猫種なのでしょうか?そしてどのようなことに注意をしながら飼育するべきなのでしょうか?今回は詳しくご紹介していきます。

  • 猫種
  • ベンガル
投稿者

20代 女性 阿部

ベンガル猫は何となく野生の血が強い猫というイメージがあったので、その分体も強く長寿なイメージも強かったです。しかし、寿命は意外と短く14年ということに、とても驚きました。最近の猫さんは20歳まで生きることもありますし、友人の猫は日本猫で先月21歳を迎えました。残念ながら我が家で初めて飼った猫さんは、5歳という若さで亡くなってしまいましたが、元野良の子で一緒に過ごしたのはわずか半年でした。こちらにも書かれてある通り、家と外を行き来できるような環境だったり、外飼いだったり、元野良だったりで、外での生活が長いとやはり様々な病気をもらいやすく短命で生涯を終わらせてしまう場合が多いです。ベンガル猫に限らず、猫を飼育している人は完全室内飼いでの飼育をオススメします!
投稿者

30代 女性 tonakai

見た目のワイルドな雰囲気の通りに、ベンガルは運動量が必要なんですね。また、ワイルドで一匹でいることが好きなようなイメージがありましたが、甘えん坊な面もあることが意外だなと思いました。その分、飼い主が積極的に遊びに誘ったり、運動をさせたりすることが重要だと感じます。上下運動できるキャットタワーは猫だけで過ごすときに役立ちますが、トンネルのおもちゃも良いのでは?と思います。キャットタワーよりも費用がかからず、トンネルをつなげたり変わった形にできたりするので、遊び方次第でいつも違った運動ができるのではないでしょうか。我が家はまだトンネルは一つしかないのですが、運動不足解消のために購入を検討中です。ストレスなく長生きしてほしいですよね。
投稿者

20代 女性 めろん

ベンガル猫は野生感が強そうで甘えたさんなイメージはなかったのですが、とても繊細で甘えるのが好きで飼い主とのコミュニケーションを大事にする猫なんですね。ギャップが可愛いですね。
猫の中では比較的寿命が短めですが、どんな猫でも平均寿命まで生きれる保証はないですもんね。
ストレスから来る脱毛や膀胱炎の病気になりやすいとの事なので、定期的にブラッシングで皮膚の状態を見てあげ、おしっこの回数や色などチェックする事で早めに気づいてあげられる事ができます。環境の変化にも敏感なのでお部屋の模様替えや、水やご飯の位置やベットの位置などを変える際は一気にするのではなく、少しづつ様子を見ながら変えてあげてくださいね。
見た目とは裏腹に?!デリケートで繊細ですがとっても魅力的なベンガル猫ちゃん。
猫ちゃんを迎えたいと考えている方は、猫種の性格やなりやすい病気など知った上で迎えて貰うといいなぁと思います。
ベンガル猫は、先天的な病気は少ないとの事ですので、完全室内飼いをして肥満やストレスを溜めないなど気をつける事で健康に暮らせる可能性もぐんっと上がります。ですが、どんなに気をつけていても病気になる事もあります。
迎えるなら楽しく長く側で生活出来るようにしてあげたいですね。

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