猫にキャベツを与えても大丈夫かどうか、メリットの有無について

猫にキャベツを与えても大丈夫かどうか、メリットの有無について

猫にキャベツは与えて良いだろうか…そんな声をよく耳にします。さらにネットで調べると実に多いのが「猫・キャベツ」というキーワード。与えて良いかどうかハッキリしないというのが多いようで、困っている飼い主さんもたくさんいることでしょう。そこでキッチリ動物医学的に猫がキャベツを食べて大丈夫なのかを詳しくご説明します。猫にキャベツを食べさせてあげよう、と考えている飼い主さんはぜひお役立てください。

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猫はキャベツを食べても大丈夫

猫にキャベツとか食べさせて大丈夫でしょうか、そんな話題はネットでも多いです。飼育経験豊富な私が、獣医師やブリーダー、更にはペットフードの会社から得られた情報から詳細に本当のトコロをご紹介していきます。

まず結論から言いますと、猫はキャベツを少量であれば食べても大丈夫です。しかし、猫にとってキャベツは意味のある食物とは言い難いでしょう。なぜかというと、元々は猫はキャベツが無くても生きる事が出来る動物だからです。また、猫にとってキャベツは消化がうまくできない(消化しにくい)食べ物なのです。ですので、猫にキャベツを与える意味はあまりありません。

しかし、少量を盗み食いされたときや、手作りご飯のトッピングに加える等の程度であれば、キャベツが猫に与える害はないため問題はありません。

猫にキャベツをあげると尿結石になるという説

猫に与えるキャベツ

最初にキャベツの栄養素の中で、「意外にミネラルが多い」と書きましたが、尿路結石や腎臓結石となる要因は、内臓機能が落ちて尿が濃くなり、尿の経路にミネラルが結晶になることから起こります。猫は水を飲む量が体重に比べて少ないですが、尿の回数は多いです。

猫はキャベツを食べると尿結石になるわけじゃない

既に書いたように、猫にとってキャベツなどは全く魅力のない食べ物です。それでも飼い主さんが心配するのは、「栄養が猫缶やペットフードじゃ足りているのかな?」とか、「ちょっとあげてみよう。」そんな軽い気持ちから、ふと疑問に思うのではないでしょうか?

市販のドライキャットフードは完全栄養食

ペットショップなどで薦められるドライキャットフードの成分表を見て、「なんで大豆が含まれているんだろう?」とか、「猫って肉食性じゃないの?なんでお米が含まれているの?」と思うでしょう。これが誤解の最も大きな要因です。これは、あくまでも大豆からイソフラボン、お米からはグルテンなどの整腸作用のある成分を”抜き出して”、それを加えてあるのです。米や大豆を砕いて混ぜているわけではありません。栄養を取り出すためのあくまで「原材料」に過ぎないのです。

猫はキャベツなどの野菜が必要なわけではない

猫と野菜

まず素朴な疑問として、猫にとって野菜は必要なのかどうなのか?についてお話ししましょう。結論から言うと、猫にとって必要なのは栄養素であり、それが肉かお野菜かどうかは本質的に無関係で、必ずしも野菜が必要ではないということが言えるのではないでしょうか。ただ、キャベツの栄養素を考えると、流石に人が食べる作物だけあって栄養は豊富です。

キャベツは栄養が豊富と言われるワケ

キャベツの栄養素で多いものを並べると、中球キャベツ一個あたり次の様になります。

  • ビタミンB1:0.41㎎
  • ビタミンB6:1.12㎎
  • 葉酸:795.6マイクログラム
  • ビタミンC:418.2㎎
  • カリウム:2040㎎
  • マグネシウム:142.8㎎
  • マンガン:1.53㎎

意外にミネラル成分が多いのに気が付きますね。ちなみに猫の味覚は舌の表面の味蕾という器官は、「甘い」とか、「辛い」を感じるほど繊細ではなく、猫の舌の中央は味を感じませんから、キャベツを食べても美味しく感じることはありません。

猫はキャベツを消化できる酵素が無い

寝ている猫

人や犬のような場合は、雑食性で植物性のものや肉類をバランスよく食べるので、腸は段階的に時間をかけて、酵素を栄養としている腸内細菌の働きで、じっくり長時間消化することが出来ます。しかし猫本来の食生活は、原種が人に飼われた最古の時代から、穀物倉庫を草食性小動物から守るために都合の良いようになっています。

猫がキャベツなども消化出来る本当のワケ

これはネズミなどを頭からバリバリ食べてしまうからで、草食性小動物が未消化のまま残った体内の穀物や植物を、腸内細菌と一緒に体内に取り入れてきたからです。そのため、非常に食物繊維を分解する能力は低く、代わりに肉類からのアミノ酸摂取を非常に効率よく出来るようになっています。ですから、例えおなか一杯にキャベツを猫が食べたとしても、消化吸収出来る量は限られています。

一方でよく「猫に絶対与えてはいけないもの」として、よくあがってるネギ類などの野菜類は、加工された場合などに大量摂取で危険になるんですね。元々猫は目の前に野菜があっても実際は興味を示しませんし、夢中になって食べようとはしないのです。

猫にとって重要な栄養素

キャットフードを食べる猫

猫を飼っていると、結構偏食すると思いませんか?飽きっぽくて猫缶も種類を揃えないと食べてくれいない事がありますが、最も必須とされる栄養素は、ちょっと他の動物とは違います。

猫に必要な栄養素

  • 魚や鶏肉、牛肉やチーズ、牛乳に含まれるメチオニン、バリン、ヒスジミン、トリプトファンなどのアミノ酸
  • クレソンやホウレンソウに含まれるビタミンB1
  • ナッツや玄米、肉類や牛乳に含まれるアルギニン

最も多く必要とするのはアミノ酸で、特に肉から得ていることが多いです。

猫は肉食動物、の本来の意味

猫と肉

猫は肉食動物だから、肉だけあげていれば大丈夫と考えるのは危険です。猫にとって牛肉や鶏肉だけでは栄養は足りません。肉食動物とは相手の内臓もその中にある未消化の植物も一緒に食べる、いわば「生きている完全栄養食」を丸ごと食べているということです。肉だけ選んで食べているわけではありません。つまり本来は「キャベツを食べている動物を食べる」というのが正しい食性だという事です。

飼い猫は生きた動物が食べられない

本来の猫は狩りをして生きる動物でした。しかし、人に飼われてからは、身の回りにネズミや小動物を普通に見かけることは、普段の生活では極めて少ないのが現代です。従ってそれを補うために完全栄養食として開発されたのが、キャットフードでした。キャットフードには、肉類のアミノ酸や野菜や穀物からのキャベツに含まれるようなミネラルやビタミンがバランス良く配合されています。しかも、唾液の少ない丸のみが多い猫の食性に合わせて、胃で素早く砕けてドロドロになり、消化吸収は短い腸に合わせてあります。

猫とキャベツのまとめ

野菜とキャットフードを目の前にしている猫

キチンと動物の医学的に猫とキャベツなどの野菜をあげることについて、解説した記事は少ないと思います。一番重要なのは消化できるかどうかであって、食材の栄養価だけみてもダメなのです。「キャベツは少量与えればいい」あるいは「茹でれば大丈夫」というのは、あくまでも食べやすさだけに主眼を置いて、工夫して与えれば栄養が摂れると思っている方が実に多いです。しかし食べ物から栄養を吸収するには、腸内細菌など消化吸収に適した体が必要です。それを簡単な調理や、刻んだだけで栄養が本当に取り出せるでしょうか?人間は、より良く効果的に取るために料理を行いますが、猫に人間の食事は与えられません。

何でも偏って与えるのは危険ですが、自己流で工夫して猫の食性から離れてしまうのはもっと危険です。飼い主さんご本人の満足よりも、まずは猫の体の事を考えて、キャベツを与えて良いかどうかをご判断してください。ちなみに私は、猫6頭を飼ったことがありますが、一度もキャベツは与えたことがありません。

40代 女性 kuron

私がお世話になっている獣医さんも、キャベツをはじめとした野菜を積極的に与える必要はないと仰っていました。あと、人間の食べ物を頻繁にあげると猫のほうもおねだりすればもらえる、ということを覚えてしまうから良くないと…。そのため飼って以来、一度も与えたことはありません。以前に「もしかしたら猫の目の前に差し出せば食べるのかな?」と疑問に思ったことがあったので試してみたのですが、全く興味なしで見向きもしませんでした。あまりにも素気なさ過ぎて、猫がいかに肉食動物なのかよく理解できました。
でも、私の猫とは逆で、猫が見えるところにうっかりキャベツを置いといてしまったら、知らないうちにかじられていた、というのもあるようですね。

50代以上 女性 ごじちゃん

猫にキャベツ?猫に小判以上に、意味がないと思います。猫のためにと売られている猫草だって、どうしても与える必要はないと言われているのに。そうは言っても、猫の中には、野菜が好きな子もいますよね。我が家では、キュウリを食べる子とカボチャ大好きがいました。食べても栄養になるものではないのに欲しがるのは、人間がガムを噛むような感覚なのでしょうか。噛み心地がよかったのかもしれませんね。毛玉をださせるために、植物繊維のあるものを食べさせたほうがいいと思っている飼い主さんも、なかにはいるようです。フードに茹でたホウレンソウを入れて、食べさせていました。それよりも毛玉ケアのフードをあげたほうがいいとアドバイスしましたが、フードに入っているのは添加物だからと聞き入れてもらえませんでした。キャベツもホウレンソウも、野菜など一切食べたことのない我が家の老猫、若々しくて今も元気です。

40代 女性 miki

猫にキャベツをあげなくても、とくに問題ないのであれば、与える必要なないのではないかと思います。もちろん、私が飼っている猫には、今まで一度も与えたことはありません。確かにキャベツは栄養価の高い野菜ではありますが、それが上手く消化できなければ、かえって体に負担がかかってしまうばかりではないでしょうか。
よく猫の手作りごはんのレシピとかでも、キャベツを使ったものを頻繁に見かけますが、猫の栄養学は感覚的にできるようなことではないので、獣医師やその分野のプロが監修したものでないと、ちょっと危険な気がします。
また、猫はキャベツの味ではなく、噛んだ時のシャキシャキとした音が好きで、それに反応することもあるらしいですよ。

女性 むぅ

動物看護師をしております。
キャベツが必ずしも必要ではないというのは、本文に書いてある通りですが、総合栄養食でも一部のフードでは、アミノ酸が足りていないという研究結果が出ています。
アミノ酸は必須アミノ酸と非必須アミノ酸があり、必須アミノ酸は体内で合成できないため、食べ物からの摂取が重要視されています。
一方で非必須アミノ酸は体内で合成できるため、あまり重要視されていません。
しかし、体内で合成できる量には限りがあり、猫本来の内臓まで食べる肉食の食事スタイルと比較すると不足しているのではないかと言われ始めています。
そもそもペットフードは、米国飼料検査官協会(AAFCO)が定めているペットフード栄養基準を元に作られているのですが、その基準のアミノ酸の量がすでに足りていないのではないか?という声もあります。
アミノ酸は生命活動にとても大切な栄養素ですが、とくに関節のクッションや皮膚の構築に必要不可欠な成分です。
猫の高齢期に多い関節炎の症状はアミノ酸のサプリメント摂取などで予防することができます。また、症状が出た後でも症状を軽減させることができます。
少し話が逸れてしまいましたが、総合栄養食でも、安価なフードでは栄養が補完できていない可能性があることを頭の片隅にでも入れておいてください。

女性 のん

キャベツを猫に与える時は、生でも加熱してもOKだそうです。キャベツ独自の有効性分であるビタミンU(キャベジン)が含まれているので、胃腸径のトラブルを解消してくれるとか。与える時はみじん切りにして、体重3kgの猫には1日5g程度、4〜5kgの場合は1日5〜10g、6kg以上の子には1日10g程度が適量だそうです。キャベツは体を冷やす働きがあるので、与え過ぎには注意です。ご紹介した量であれば体を冷やすことはないそうですが、一緒に体を温める働きのある肉や魚を与えると良さそうです!

猫に野菜類を与える事には賛否両論ありますが、害が無いように与えるのであれば、水分補給に適しているような気もします。
食べてくれるかどうかはその猫によりますが、手作りのトッピングご飯を愛猫に食べさせている人たちも愛猫が慣れて食べてくれるまでは、それなりに苦労されているようです。

尚、飼い主さんと愛猫が一緒にキャベツを楽しむ方法として、りんご酢漬けにしたキャベツのピクルスを作る、というアイデアもあります。
ピクルスを食べてくれるかどうかはかなり好みが分かれそうですが、もし愛猫が食べてくれなくても飼い主さんが食べられますから、無駄がありません!!ご参考までに。

女性 ふーたん

人間では日常の食事の中で野菜もバランスよく食べなければいけないと言われていて、野菜がどうも苦手な私はサプリメントを併用したりなんかしてますが、猫の場合多くの獣医師さんが猫に野菜は必要ないと言っていますよね。

それに、猫自身も特別野菜に興味を示さないというか。

だから私は猫に一度も野菜を与えたことはありません。猫は野菜を消化することも苦手だと聞きますし・・・。逆に野菜の中に猫にとって必要な栄養素があるのなら、サプリメントを飲ませても良いかも、なんて思っています。

消化が苦手なものを食べさせて大切な愛猫の体調面に変化が出るよりも、サプリメントで必要な栄養だけを摂取させる方が効率が良いと思ってしまいます^^;

女性 阿部

キャベツに含まれる”リン”を多量に摂取してしまうと尿路結石を引き起こすといわれているのは有名なお話だと思いますが、これも確実なお話ではありません。

与えても問題はない食べ物なので、与えることがダメだとは思いませんが、人の場合キャベツを食べると食物繊維のおかげで便秘が解消させる!など嬉しい報告がある一方で、猫にとって食物繊維は消化しにくい物だと言われています。なので、猫に与える必要もない、ということになります。

しかし、どうもキャベツのあのシャキシャキ音は、猫が興味を持ちやすいのか、キャベツをムシャムシャと食べる猫の動画を見たことがあります。猫さんが下痢をしたり、ほかに体調に変化が見られているわけでなく、どうしてもキャベツを食べたがる!という場合、少量なら与えても良いかもしれませんね。人同様、猫も味覚はそれぞれですから^^
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