猫が水をよく飲む時に考えられる病気と適切な水分量

猫が水をよく飲む時に考えられる病気と適切な水分量

猫がいつもより水をよく飲む時の病気とは?「あれ?さっきも水を飲んでいたのに。きっと空気が乾燥していて、喉が乾くのね。」と、愛猫が水を良く飲むのを、そのままにしていませんか?実はそれ、病気かもしれません。猫が1日に水を飲む量には基準があります。それ以上水をよく飲む場合は、体のどこかに異常があるのかもしれません。猫が水をよく飲む時に考えられる病気とは。そして、1日に猫が飲む水の基準量、愛猫が1日に飲む水の量の測り方をお伝えしていきます。

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猫が水をよく飲む時に考えられる病気とは

蛇口から飲む猫
  • 猫が水をよく飲む:「多飲」
  • よく水をよく飲む分尿も良く出る:「多尿」

猫が水をよく飲む病気

  • 糖尿病
  • 慢性腎不全
  • 甲状腺機能亢進症
  • 猫白血病ウイルス感染症
  • 糸球体腎炎
  • 子宮蓄膿症
  • クッシング症候群
  • 肝炎
  • アミロイドーシス

猫が水をよく飲む事を「多飲」と言いますが、これが症状として表れる病気には糖尿病、慢性腎不全、甲状腺機能亢進症、猫白血病ウイルス感染症、糸球体腎炎、子宮蓄膿症、クッシング症候群、肝炎、アミロイドーシスなどがあります。水をよく飲む分、尿も良く出る「多尿」になることも。

愛猫が水を頻繁に飲んでいる、水が減るスピードが早くなったなど、いつもと違う様子が見られたら、上記の病気のどれかにかかっている可能性があります。軽く見ず速やかに受診して、獣医師の診断を仰ぎましょう。

猫が水をよく飲む病気の治療法や予防法など

横たわる猫

前項で挙げた猫が水をよく飲む病気の、治療法や予防法を見ていきましょう。

猫が水をよく飲む病気①糖尿病

体内のインスリンが不足することで、細胞のエネルギー源であるブドウ糖を取り込めなくなる病気です。

初期症状は、水をよく飲む多飲多尿に加え、食欲の増加、食べる割りに体重が増えないなどです。病気が進行するとふらつきや食欲低下、体重減少などが現れてきます。

治療は、毎日のインスリン注射です。ストレスや肥満を防ぐことで、この病気の予防となります。

猫が水をよく飲む病気②慢性腎不全

特にシニア猫に多い、腎臓の機能が低下する病気です。猫では非常に多いと言われています。高齢猫の場合、特に注意が必要です。

初期には水をよく飲む多飲多尿が見られます。徐々に腎臓の機能が低下していき、食欲元気減退、吐く、下痢、便秘、痩せるなどの症状が現れます。

末期には痙攣や昏睡状態になる事も。治療を行っても完全に治ることはありませんが、進行を抑え、症状を緩和する処置がとられます。

慢性腎不全は他の病気が引き金となって起こることがありますので、愛猫の健康維持が予防に繋がります。

猫が水をよく飲む病気③甲状腺機能亢進症

体の発育や新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが、異常分泌される病気です。8歳以上のシニア猫がかかりやすく、やたら活動的になる、食べる割りに痩せる、水をよく飲む多飲多尿、吐く、下痢などが見られます。

心臓やその他多くの臓器に影響を及ぼす病気です。治療は抗甲状腺薬剤の投与や、外科手術で腫大した甲状腺の切除が行われます。

この病気には予防法は特にありません。愛猫に気になる症状が出たら、速やかに受診するようにしましょう。

猫が水をよく飲む病気④子宮蓄膿症

メス猫の子宮が細菌感染を起こし、炎症で子宮内に膿がたまります。水をよく飲む多飲多尿、発熱、吐く、下痢、食欲元気減退、急性腎不全などの症状が現れる病気です。

体力や免疫力が落ちている状態や周りの環境が不潔な場合、細菌感染しやすいようです。治療は子宮摘出手術が一般的ですが、難しい場合は内科的治療が施されます。

ただ、内科的治療には再発の可能性があるので、確実とは言えません。避妊手術が、この病気の予防になります。

猫が水をよく飲む病気⑤クッシング症候群

脳下垂体(内分泌器官の1つ)の以上や副腎腫瘍などにより、コルチゾールと呼ばれる副腎皮質ホルモンが過剰分泌される事が原因で、水をよく飲む多飲多尿、食欲が異常に増す、腹部膨張、脱毛などの症状が起こる病気です。

治療は投薬が中心となりますが、腫瘍を取り除く外科手術や放射線治療が行われることもあります。有効な予防法はないため、定期検診などでの早期発見、早期治療が大切です。

猫が水をよく飲む病気⑥肝炎

ウイルスや細菌、寄生虫などによって肝臓に炎症が起こることを肝炎と言います。軽度の場合は症状が起こらない事もありますが、重度では元気、食欲減退、痩せる、吐く、下痢、被毛のぱさつきなどが見られます。

急性肝炎の場合、黄疸や水をよく飲む多飲多尿、腹水などが起きることも。肝炎が慢性的になると肝硬変になり、重度の黄疸や腹水、神経症状が起こるようになってきます。

肝炎を起している疾患の治療を行うと共に、輸液や強肝剤の投与により症状の進行を抑え、体力を維持します。肝炎は再発しやすい為、また早期発見の為にも定期健診が重要です。

猫が水をよく飲む病気⑦アミロイドーシス

アビシニアンやシャム、オリエンタルショートヘアに多い疾患です。アミロイドという異常なタンパク質が臓器や細胞に沈着し、その正常な機能を阻害してしまいます。

症状は水をよく飲む多飲多尿、痩せる、元気がなくなる、浮腫、腹水が起こります。腎臓の機能生涯が起こることが多く、その他にもアミロイドが沈着した臓器によって、症状が異なります。

その為、治療はアミロイドの沈着部位に合わせて行われます。予防法はないので、日頃の体調管理が大切です。

猫が水をよく飲む病気⑧猫白血病ウイルス感染症

発熱や元気減退、リンパ節の腫れ、貧血などが初期症状として現れます。1週間〜数ヶ月後には、治ったかのように症状が収まります。

ここで本当に治ってしまう猫もいますが、治らなかった猫の体内にウイルスは存在し続けます。その後は特に症状がなく寿命を迎える場合もありますが、リンパ腫や白血病などを発症することも。

ケンカなど、感染猫との接触で感染することが多いので、完全室内飼いにして感染猫との接触を防ぎましょう。

治療には症状に合わせて、インターフェロンや抗生物質、抗がん剤などを用いて、対症療法を行ないます。

猫が水をよく飲む病気⑨糸球体腎炎

糸球体は腎臓で血液をろ過する働きをしていますが、ここに炎症が起きたのが糸球体腎炎です。猫エイズや猫伝染性腹膜炎、猫白血病ウイルス感染症などがきっかけとなり、発症します。

比較的若いオス猫に好発しやすいです。初期症状は無症状なのですが、進行するにつれ元気がなくなり、毛艶も失せてきます。

水をよく飲む多飲多尿、浮腫(むくみ)、腹水、脱水、食欲減退、痩せる、軽度の貧血、下痢、吐くなどが現れてきます。

糸球体腎炎の原因となっている疾患があれば、その疾患の治療を行ないます。原因が分からない場合は免疫抑制剤や抗炎症剤が投与されることも。

対症療法や食事療法も必要です。原因となる疾患の予防が、予防法です。

猫が水をよく飲むと判断される量は?

白と黒の猫

猫が水をよく飲む、と言われても、どれだけの量を飲んでいればそう判断されるのか、分かりませんね。猫の正常な水を飲む量は、1日体重1kg当たり、「50ml以下」と言われています。

猫が水をよく飲むか調べる方法

猫の1日に飲む水の量を調べるには、昼と夜の2回、12時間ずつ計測を行ないます。水を入れる器に同じ量の水を2つ以上入れ、1つは猫が飲めないように、網でフタをしておきます。これは、水の気化分を測定する為です。

網をした以外の水入れはいつもの場所に設置し、12時間後にそれぞれどれだけ減っているかを確認します。その際、気化分を引いておかなければ、正確な量がでませんのでご注意を。計算式は(最初に入れた水の量−気化分−残っていた量)です。

猫によって夜に水をたくさん飲む場合もあるので、後12時間同じ事を行ないます。2回計測を行って出た数値が、1日に猫が飲む水の量です。それを猫の体重で割れば、1kg当たりの飲水量が分かります。

ウェットフードを食べている時の調べ方

もしウェットフードを食べている場合は、フードに含まれる水分の量を引かなければいけません。水分量はフードのパッケージに記載されていますので、そちらを参考に算出して、計算を行ないましょう。

多頭飼いの場合の水をよく飲むか調べる方法

多頭飼いの場合は1匹に対しての正確な計測ができませんので、1日だけ別の自由に動き回れる部屋に隔離して行ってください。

ゲージは緊張して水を飲む量が減ってしまう可能性がありますので、なるべく猫が異変を感じない場所に、隔離してあげましょう。

まとめ

水を飲む子猫

今回は猫が水をよく飲む時にかかっているかもしれない病気にについてと、猫が1日で必要な水分量についてご紹介しました。

猫は言葉を話さないので、愛猫の行動や態度によって異変を見分けるしかありません。

飲む水の量も大事な、猫の健康バロメーターです。普段の様子を十分に、観察してあげてください。

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