猫にオロナインを塗ってはいけない理由と食べたときの対処法

猫にオロナインを塗ってはいけない理由と食べたときの対処法

この記事では、猫にオロナインを塗ってはいけない理由や、オロナインを舐めたり、食べたりしてしまった場合の対処法についてご紹介します。ちょっとした怪我は、オロナインを塗っておけば治る!なんて言われる程、常備薬として有名なオロナインですが、猫にとっても安全なものなのでしょうか。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にオロナインを塗ってはいけない理由

  • 猫が傷を負った時は自然に治るようになっている
  • 塗ったオロナインを舐めてしまう可能性がある
  • 傷が細菌に感染されている場合治療が遅れる可能性がある

猫が怪我をしてしまった時、実際に常備薬であるオロナインを塗るという飼い主さんも居るようです。

確かに、オロナインには、ステロイド(副腎皮質ホルモン)は含まれていないので、猫に使用したからと言って、害がある訳ではないとされています。しかし、そもそも怪我をした猫にオロナインを塗る必要があるのでしょうか。

猫の自然治癒

猫の怪我に対する処置は、怪我の程度や、その原因によって判断する必要があります。例えば、どこかで擦りむいたような小さな傷であれば、猫は自然に治癒する力を持っていますし、オロナインを塗る必要はありません。

オロナインを舐める可能性

もし猫の傷口にオロナインを塗ったとしても、すぐに舐めとってしまうでしょうし、舐める事で傷口が悪化する可能性もあります。

喧嘩等が原因の傷

喧嘩等が原因の傷に関しては、細菌感染の可能性も十分に考えられる為、動物病院でしっかりと治療を受けるべきであり、絶対に独断でオロナインを使用してはいけません。病院での治療が遅れ、症状が悪化する可能性があります。

オロナインが猫に効くか明確化されていない

オロナインは、あくまでも人間用の薬であり、猫に使用した際の安全性や効果については、明確にされていません。このような事を考えると、オロナインを猫に使用する必要はないと言えますね。

怪我の状態に適した薬を使用しなければ、効果を得られなかったり、場合によっては傷を悪化させたりする可能性もあります。

特にオロナインは、ひどい火傷やただれ、かぶれには使用してはいけないとされています。薬が必要な程に猫の怪我が酷い場合は、すぐにかかりつけ医を受診し、独断でオロナインを塗る事は避けましょう。

猫がオロナインを舐めた時の対処法

猫舐めるイメージ
  • 猫がオロナインを舐めても中毒症状が出る事はほとんどない
  • オロナインを舐めてしまった場合は体調に変化が無いか様子を見る

オロナインの主成分は、クロルヘキシジングルコン酸塩液と呼ばれる、消毒薬として広く用いられている成分です。

ステロイド(副腎皮質ホルモン)はもちろん、防腐剤も使用されていない事から、猫がオロナインを多少舐めたり、食べたりしたからと言って中毒症状が出るような事は、殆どないとされています。

しかし、オロナインを大量に食べてしまった場合や、オロナインを食べた後に、嘔吐や下痢等の症状が出た場合はすぐにかかりつけ医を受診し、オロナインを食べてしまった事を説明しましょう。

猫がオロナインを食べたり、舐めたりしてしまった場合は、何らかの症状が出ていないか、しっかりと様子を観察しましょう。

飼い主さんがオロナインを塗ると舐めにくる、オロナインの入れ物を舐めていた…等、意外にも、オロナインを好んで舐める猫が多いようです。

猫に傷がある時オロナインを使わずにできる対処法

猫エリザベスカラー

猫にオロナインを塗る必要はないとお話しましたが、猫が怪我をした場合の正しい対処法はどんなものなのでしょうか。

傷口をキレイに洗う

まず一番大切なのは、傷口をキレイに洗い流す事です。異物を取り除き、二次感染を防ぎましょう。猫の怪我に対する消毒については、様々な意見があり、動物病院でも使用される事があるイソジン消毒液の利用を勧められる事もあれば、洗い流すだけで十分だと言われる事もあります。

ただ、猫の怪我の程度や対処法を、素人が判断するのは非常に危険です。まずは、傷口をキレイに洗い流し、動物病院を受診しましょう。

患部を舐めさせない

猫が傷口を執拗に舐める事で、症状が悪化してしまう場合があります。小さなかすり傷だったのに、猫が舐め続けた事が原因で化膿してしまったなんて事もあります。

傷口を一日でも早く治す為には、エリザベスカラーや術後服、包帯等を利用して、猫に傷口を舐めさせないように注意しましょう。

上記の2つが、猫が怪我をしてしまった場合の対処法として、とても重要なものです。独断でオロナイン等の薬を使用する事は避け、症状が酷い場合は必ず獣医師の指示に従って対処するようにしましょう。

猫とオロナインまとめ

猫治療イメージ

猫にオロナインを塗ってはいけない理由と、食べたときの対処法についてご紹介しました。猫にとってオロナインは、毒になる訳ではありませんが、必要でもないという事が分かりました。

やはり、猫と人間では服用する薬の種類も違いますし、傷口を悪化させる可能性もある為、独断で猫にオロナインを使用する事は、避けた方が無難ですね。

夜間や休日等、動物病院を受診できない場合は、キレイに洗う、舐めさせないようにする等の工夫をして、傷口を悪化させないよう対処しましょう!

投稿者

40代 女性 ねこ太

猫ちゃんが、怪我をしたときにはつい、オロナインを塗ってあげたくなりますが、塗ってはいけないんですね。副腎皮質ホルモンがはいっていないので、安心かと思いました。我が家は足の裏がすぐに荒れてしまう猫ちゃんを飼っているので、痒がるといつももらっている塗り薬を塗ります。怪我をしたときは、一応獣医さんに診ていただきますが、傷の浅い引っ掻き傷なら、自然治癒力にまかせておきますが、毎日傷口をチェックして少しでもはれたりしたらすぐに、獣医さんに診ていただくようにしています。
投稿者

30代 女性 まつこ

猫ちゃんには、オロナイン軟膏は使用してはいけませんね!
昔、実家の猫ちゃんが猫同士の喧嘩で怪我をした傷口にオロナイン軟膏を塗った結果、傷口のバイ菌を殺菌せずに塗ってしまったので、化膿しかけてしまいました。
獣医師が、傷口を洗浄し処置をしてくださり、早く完治しましたが、反省しました。
それからは、オロナイン軟膏を猫ちゃんに使用することをしなくなりました。抗生物質軟膏ではないので、舐めても害はありませんが、処置が遅れてしまう場合がでてきますので、使わない方が安心ですね。
投稿者

女性 匿名

首周りとか、舐めない部位に使っています。ブレゾドニン軟膏塗布より掻かなくなりました。有効成分がノルバサンシヤンプ−と同類だし、頻度と量のさじ加減かなと思います。

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