病気になった愛する猫へできる、飼い主の様々な配慮

病気になった愛する猫へできる、飼い主の様々な配慮

元々野生である猫は、痛みを我慢しやすい動物と言われています。気づいた時には病気だったと分かり愕然とすることもあります。その時に、冷静に病気の愛猫の為にどのようなお世話と配慮ができるでしょうか。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が病院に通院する時の配慮

女性に抱かれる猫

事前に病院へ電話をし症状を伝える

病院に行ってパニックしたり、余計に具合が悪くならないように病院に電話を入れておくと良いでしょう。飼い主の名字、猫の名前、簡単な症状を話しておきます。

病院側でもカルテの作成、検査や治療の準備ができますので診察時間が少しでも短くなります。ストレスを溜めやすい状況を少なくして、猫も飼い主自身も楽になれます。 また、緊急手術などで不必要に待つことも避けられます。

飼い主が連れて行く

しゃべれない猫の症状を先生が理解するには、日々の様子を見ている飼い主に聞かなければなりません。そのため、普段からその猫をお世話している飼い主が病院へ連れていくのが一番良いでしょう。

検査をし原因を究明する

下痢をしてるなら便、吐き出したもの、他の病気で服用中の薬などを持参します。

治療方法を相談する

保険に入っているかいないかで治療金額も変化するため治療方法を先生に伺い、通院間隔や治療の仕方を決めていきます。

大きな手術などの日程調整

病院へ入院の場合は問題ありませんが、手術後に自宅療養となる場合は、次の日が病院休診日でない方が安心です。そして手術や注射など治療をした日は、術後の経過を見守れるように数時間は一緒にいた方が良いでしょう。

緊急の場合の対応

主治医の先生に相談ができるように、普段からコミュニケーションをとりましょう。
万が一、かかりつけの病院で対応ができない場合は他の病院に行く必要があります。今までかかった病気、飲んでいる薬、ワクチンや予防薬の情報などを記録したものがあるとかかりつけでなくても対応がしやすくなります。

病院での飼い主の行動

病気の猫は気力も落ち、普段より落ち着きがなかったりしているかもしれません。なるべく他の動物と遭わないように、予想外の音などを聞かないですように、できれば待合室ではなく車内で待機する方がリラックスできます。

愛猫にできる家での配慮

脇に体温計を挟む茶色の猫

食生活をみなおす

病院では症状による食事療法を多数紹介していただけます。先生と相談の上、愛猫の身体の症状に合う食事を取り入れます。

水を飲んでもらえるように工夫

脱水症は病気の療養に悪い影響を及ぼすので、愛猫の水飲みが進むように何カ所か設置をしたり、好みも考え冷たい水だけではなく、ぬるま湯なども入れておきます。

自発的に飲めない場合は脱水症状を避けるために、飼い主がスポイドで与えましょう。

トイレを2カ所以上作る

排出も大切な行為であるのに、猫は何か気に食わない事があるとトイレをしなくなる傾向があります。そのために2カ所は設置できると良いでしょう。

投薬

自ら薬を飲む事はしないので、飼い主が飲ませる必要があります。投薬は錠剤、こな、液体、注射と愛猫に見合った選択をします。食事に混ぜる事も出来ますが、食事を残した場合に薬も残り効果が薄れるので、薬だけで飲ませる方が良いでしょう。

尿や便の出方、体調など経過を見守る

温かな部屋や、愛猫のリラックスできるような落ち着くベッドを作り経過を見守ります。先生と相談し、必要な時は体温計を購入し飼い主が家で体温を計ります。

飼い主が落ち込まない

落ち込むと猫がその気持ちを汲むので、ストレスをためないように、しかし前向きに日々を過ごしましょう。

病気になった猫にできる飼い主の配慮のまとめ

頭に聴診器を乗せられる猫

生き物との生活には大きな喜びと楽しみの他に、哀しみと苦しみも伴います。

愛猫の病気が見つかった時もなるべくパニックをおこさないように、原因を探り、頑張り過ぎずに気持ちをなるべく平静に保ち愛猫の回復を祈りながらお世話をする事が必要です。

無病息災であるにこしたことはありませんが、病気の罹患により、その他の病気の兆候や、愛猫の身体の変化にも気がつきやすくなります。

そして病気が治っても油断をせず、定期的な検診を行い愛猫の健康管理をして、長生きしてもらおうではありませんか。

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