垂れ耳猫が抱える問題について

垂れ耳猫が抱える問題について

垂れ耳の猫といえば、まん丸な輪郭と目が可愛らしいスコティッシュフォールドですよね。しかし、この垂れ耳は本来、骨の異常、つまり「奇形」なのです。このような背景から、スコティッシュフォールドの繁殖を禁止するべきだという声も挙がっています。この記事では、垂れ耳猫が抱える、知らざれる問題について解説します。

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垂れ耳の猫が抱える問題とは

スコティッシュフォールド子猫

垂れ耳の猫といえば、スコティッシュフォールドですよね。スコティッシュフォールドは、1960年代にスコットランドで偶然見つかったという、垂れ耳の猫「スージー」が起源だと言われています。この垂れ耳は、耳の軟骨の異常が原因とされており、他の関節部分にも形成異常が生じる可能性があるという見解から、疾患を故意的に留めたまま繁殖させることについて、非難の声が挙がっています。

また、スコティッシュフォールドは形成異常以外にも、先天性疾患を発症する可能性が多いにあるという声もあります。実際に、アメリカの血統登録団体GCCF(育猫管理表議会)は、スコティッシュフォールドの先天性疾患を懸念し、1970年代に登録を中止しています。

垂れ耳猫の繁殖問題

スコティッシュフォールド3匹の子猫

スコティッシュフォールドは、日本でも三本の指に入るほどの人気を誇る猫種です。ペットショップに行けば必ずと言っていいほど、スコティッシュフォールドを見かけますよね。しかし、スコティッシュフォールドだからといって「垂れ耳」であるとは限りません。一般的な交配で、垂れ耳のスコティッシュフォールドが生まれる確率は約30%とされており、そう高い確率ではないのです。

ここで問題となってくるのが、スコティッシュフォールドの繁殖問題。人気があるのは垂れ耳だと言われていますが、垂れ耳は軟骨の異常です。また、優性遺伝であることから、垂れ耳同士の交配では、疾患が生じやすくなります。そのため、きちんとしたブリーダーさんの元では、アメリカンショートヘアやブリティッシュショートヘアなどの、垂れ耳ではない猫種との交配が行われています。

しかし、垂れ耳と折れ耳では価値に大きく差が出てしまうため、ほぼ100%、垂れ耳が生まれてくるとされる「垂れ耳同士の交配」を行うブリーダーも存在するようです。その結果、何らかの疾患を持ったスコティッシュフォールドが誕生する確率もぐっと上がるということですね。その上、生後2~3ヶ月まで発覚しない疾患が多いことを利用し、然るべき確認をせずに、ペットショップなどに卸すこともあるのだそうです。

このようなことから、先天性疾患などの病気で苦しむスコティッシュフォールドをこれ以上生まれさせないためにも、スコティッシュフォールドの繁殖を停止すべきだという声が、続々と挙がっています。

猫のご意見番 耳折れスコティッシュ・フォールドの繁殖停止を求める声

耳が垂れ下がった猫品種に繁殖停止求める声

垂れ耳猫と立ち耳猫

立ち耳猫のスコティッシュフォールド

やはり、スコティッシュフォールドを飼うなら垂れ耳がいい!という人は、少なくないようです。しかし、垂れ耳が生まれてくる確率は約30%、つまり垂れ耳を繁殖させようとすればする程、立ち耳のスコティッシュフォールドも生まれてくるということです。

しかし、人気があるのは垂れ耳のスコティッシュフォールド。立ち耳のスコティッシュフォールドは、ペットショップなどで売れ残ってしまうことも多いようですね。私自身も、近所のペットショップで立ち耳のスコティッシュフォールドが、生後10ヵ月を過ぎても売れ残ってしまっているのを見かけたことがあります。また、スコティッシュフォールドは、生まれたときに垂れ耳であっても、ある日突然立ち耳になるということも少なくないようで、「垂れ耳じゃなくなったから要らない」と、放棄する人も居るのだとか。

このようなことを考えると、垂れ耳の需要のために、立ち耳の子達が犠牲になっているという意見も、あながち間違ってはいないのかもしれません。人間の欲のために、人工的に命を生み出すということにはリスクが伴います。ましてや、先天性の異常である見た目を、人間が可愛いと言うからと無理に繁殖させているのですから、非難の声が挙がるのも仕方のないことかもしれませんね。

垂れ耳猫の飼い方

スコ座りするスコティッシュフォールド

とはいっても、垂れ耳のスコティッシュフォールドを飼うこと自体が、悪いというわけではありません。ただし、何度もお話ししたように先天性の骨形成異常症や、内臓の疾患、成長過程での骨の異常には十分に注意が必要です。スコティッシュフォールドの可愛い仕草である「スコ座り」も、軟骨が柔らかいから、普通に座ると痛むから…などという説もあるくらいです。毎日しっかりと観察し、歩き方や座り方に少しでも異変を感じた場合は、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。また、垂れ耳は通気性が悪く、雑菌が繁殖しやすいため外耳炎や耳ダニには注意しましょう。1週間に1度の耳掃除を心がけておくと安心ですね。

まず何より、信頼できるブリーダーからスコティッシュフォールドをお迎えすることが大切です。そして、ある日突然垂れ耳じゃなくなってしまった時に、変わらない愛情を持っていられるかをしっかり考えてくださいね。

まとめ

スコティッシュフォールドとピアノ

垂れ耳の繁殖停止を求める人の「健康を損なってまで、人工的に人間好みの猫種を生み出す必要はない」という意見には、私も同感です。確かに垂れ耳のスコティッシュフォールドは、とっても可愛いですし、私自身も大好きな猫種です。しかし、罪のない猫達が様々なリスクを伴うことを考えれば、やはり厳しい規律と管理の元で、繁殖をしていくことが必要なのではないかと思います。今から猫を迎えるという人も、どうしても猫種に拘りたいという訳ではないなら、里親募集などにも目を向けてみて下さいね。

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