リビアヤマネコ|イエネコの祖先である驚きの事実について

リビアヤマネコ|イエネコの祖先である驚きの事実について

リビアヤマネコをご存知ですか?一般的に、人間と暮らしているイエネコの先祖と言われているネコです。リビアヤマネコは野生の動物なのですが、いつの間にか人間に懐くイエネコになったという説が…。実は、それは遺伝子の変化により、起きていたそうなのです!驚きの事実を見ていきましょう☆

リビアヤマネコとは

座るリビアヤマネコ

一言で「ヤマネコ」と言っても、たくさんの種類がいます。その中に、アフリカ北部近辺に生息する「リビアヤマネコ」という茶色いトラネコっぽいネコがいます。体長は50cm〜70cmで、私たちの身近にいるネコよりも少し大きめです。脚も長く、体もスラッとして野生を感じさせます。

人間と共生していたと思われるネコの骨が世界各地で見つかっていることから、今から約1万年前〜約5000年前に、ネコが人間と暮らし始めたと考えられています。この骨が、リビアヤマネコのものではないかとされています。さらに人間に飼われているイエネコのDNA解析により、リビアヤマネコがイエネコの祖先であると確定されています

リビアヤマネコとイエネコとの違い

リビアヤマネコの立ち姿

そもそも、「リビアヤマネコ」と「イエネコ」に違いはあるのでしょうか?厳密に言うと、分類学上では、イエネコもヤマネコも、ヤマネコ種に分類されます。ですが、ヤマネコは人間とは別に暮らしているネコで、イエネコは人間と共に、もしくは近くで暮らしているネコとされています。ちょっと分かりにくい分類になっています。

ですが、2014年に発表されたある研究結果では、ヤマネコからイエネコへと変化した遺伝子が見つかったそうです。遺伝子が野性的な性質から人間に友好的な性質へと変化することで、今のイエネコが生まれたのです。体も徐々に小型化していきました。これも生存のためなのかもしれません。

リビアヤマネコだけじゃない!ベンガルヤマネコと人の共生

ベンガルヤマネコ

イエネコの祖先はリビアヤマネコですが、実はベンガルヤマネコも過去、人間と共生していた跡が見つかっています。ベンガルヤマネコは、ロシアや中国、アジアなど広く分布している野生のネコです。体の斑点柄が特徴で主に森林に暮らしています。

今では、ベンガルヤマネコとイエネコを人為的に交配して、「ベンガルネコ」として人間に親しまれていますが、実は5000年前の中国で、人と暮らしていた証拠が見つかっています。農村地帯で見つかったネコの骨を解析した結果、ベンガルヤマネコであることが判明したそうです。今のイエネコにベンガルヤマネコの血は残っていないので、リビアヤマネコのように自然な遺伝子変化でイエネコになったということはないようです。

リビアヤマネコにはない動きをするイエネコ

蝶を追う猫

結局のところ、今私たちの近くにいて、癒しや笑いを与えてくれているネコは、リビアヤマネコから変化したイエネコということになります。イエネコには、面白い特徴があります。元は野生のリビアヤマネコの血が入っているので、野生の部分もありますが、野生にはない行動をすることもあるのです。

例えば、野生ではネコの敵となりうる人間や犬を何とも思わず、押しのけて自分の場所を確保することもありますし、平気で体の上に乗ることもあります。かと思えば、虫や小動物を目にすると突如狩りの姿勢に変わるなど、野生の面も持ち合わせています。犬ほど飼いならされてはいないけれど、かと言って野生動物でもない、という中間地点に属しているのがイエネコと言えそうです。

なお日本では、弥生時代にはネコがいたと言われています。ですが記録上では、平安時代に中国からネコが来たとされているようです。あれだけ可愛らしいネコですから、やはり昔の人もネコを愛でていたのでしょうね!!

リビアヤマネコについてのまとめ

なでられる野良猫

リビアヤマネコが今のイエネコの祖先という話は聞いたことがあるかもしれませんが、実は遺伝子的にも変化していたとは驚きですね!!リビアヤマネコのような野生味溢れる性質から、人間に慣れ親しむ性質へ遺伝子を変えたということは、きっとネコの方でも生存するため、人間と共生した方が良いという判断がどこかでなされたのでしょう。そんな話を聞くと、もっと愛猫を可愛がりたい!と思ってしまうのは私だけでしょうか?

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