チェシャ猫の概要と豆知識

チェシャ猫の概要と豆知識

言わずと知れた「チェシャ猫」。ニヤニヤと笑うその姿は、一度見たら忘れられないほどインパクトが強いですよね?映画やアニメ、ゲームなどにも登場していますが、実は科学や医学の世界でも、チェシャ猫の名前が用いられることがあります。何とも不思議な魅力を持つチェシャ猫を、追ってみましょう!

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チェシャ猫とは

不思議の国のアリスの銅像

チェシャ猫とは、ルイス・キャロルの著作『不思議の国のアリス』に登場するキャラクターです。人語を話し、体を消すことができる不思議な猫で、その口はかなり大きく裂けています。口の間から覗く歯は細かく、サメのような印象を受けます。

私は子供の頃、この小説が大好きで何度も読み返しました。ちょっと不気味なチェシャ猫ですが、不思議の国の中ではまだまともな存在のように思え、登場すると少しホッとしたことを覚えています。

ディズニー映画やアニメにも登場していますが、どちらかというと親しみやすいキャラクターにデフォルメされていると思います。当たり前と言えば当たり前ですが…。小説の中のチェシャ猫はもうちょっと怖くて、訳の分からないキャラクターだというのは、『不思議の国のアリス』を読んだことのある方は分かりますね。

小説の中に出てくる「猫のない笑い」というフレーズは、とても不思議な表現ですが、量子力学などの世界で実験の題材となったことも。さらに、「チェシャ猫症候群」という病名までありますから、チェシャ猫とは一体どれだけ影響力があるのでしょうか?

量子チェシャ猫

量子力学のイメージ

ウィーン工科大学を始めとした研究グループが、「量子チェシャ猫」を実験により実証したという話があります。粒子の持つ性質をその粒子から分離できる、という量子力学の理論です。粒子本体がないにもかかわらず、その性質だけ存在できるという内容です。

この理論を「猫のない笑い」ができるチェシャ猫にたとえて、「量子チェシャ猫」と呼んでいるそうです。この実験は、より精度の高い量子力学に関する効果の測定や、情報技術に役立つ可能性があるそうです。ルイス・キャロルも、まさかチェシャ猫がこんな風に役立つとは、思わなかったでしょうね!

チェシャ猫銀河群

銀河のイメージ

NASAが公開した写真の中に、「チェシャ猫銀河群」と名づけられたものがありました。目が二つあり、その下には確かにニヤリと笑ったような形の銀河が見えます。この銀河群の距離はそれぞれバラバラで、遠くの銀河の光が、手前にある銀河の膨大な質量によって曲げられて見えているそうです。このことは、アインシュタインの一般相対性理論の重要な要素の1つでもあるとか…。

チェシャ猫銀河群の中では、銀河が衝突していたり、左目に当たる部分には巨大なブラックホールもあったりするそうです。何だかとても壮大なチェシャ猫がいたものです。

チェシャ猫症候群

タブレットを持つ医師

英語名「Cheshire Cat Syndrome」と名づけられた病気があります。1968年に、イギリス人医師のバイウォーターズ氏が、医学誌にチェシャ猫症候群についての論文を掲載したようです。原稿も、検索すると出てきます。

症状が出ているのに原因が分からない病気や、確かに病気にかかっているのに症状が出ない、などの時に使われる病名のようです。ここではもやはり「猫のない笑い」というフレーズから、「チェシャ猫症候群」と名づけられたと考えられます。

一説によると、チェシャ猫症候群は「神経サルコイドーシス」という難病の一種を指しているようです。サルコイドーシスは日本でも難病指定されている病気で、神経サルコイドーシスは全体の5%程度という稀な病気です。末消神経に病変が起きることが多く、脱力感や神経痛、知覚障害などの症状を引き起こします。

チェシャ猫の名前の由来

イギリスのチェシャ州

ルイス・キャロルが、なぜチェシャ猫と名づけたのかには諸説あります。彼が産まれた地方であるチェシャ州が猫の形に似ているからだ、チェシャ州で作られたチーズがニヤニヤ笑う猫の形をしていたからだ、チェシャ州にある宿屋の看板に吠えるライオンが描かれたが、笑った猫にしか見えなかった、など様々な逸話があります。

他には、チェシャ州は酪農が盛んな州で、猫にとってはミルクやネズミに事欠かない、住みやすい環境だったそうです。そこでこの地域には、「チェシャ猫のようにニヤニヤ笑う」という言い回しがあったということです。好きな物に囲まれて、思わずニヤニヤしてしまう人間と同じですね!そこからルイス・キャロルは、ニヤニヤと笑う猫に「チェシャ猫」と名前をつけたという説です。個人的には、この話が1番しっくりとくる気がします。あなたはどう思いますか?

まとめ

チェシャ猫とアリス

不思議な存在であるチェシャ猫。もともとは小説に登場する架空のキャラクターなのに、その存在感は大きいようです。小説のようなフィクションの世界とは対局にある、科学や医学の分野でその名前が使われているとは、驚きですね。ちょっと怖いけど憎めない、そんなチェシャ猫にはこれからも活躍していって欲しいと、個人的には思います!(笑)

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