猫が嘔吐する理由とその処理方法について

猫が嘔吐する理由とその処理方法について

猫の心配な症状で最も多いのが嘔吐。猫の嘔吐にも様々な理由や原因があります。今回は猫の嘔吐について理由や疑うべき病気等を調べてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が嘔吐する理由

舌を出す猫

猫は毛づくろいをこまめにする生き物で舌がザラザラしており、そのおかげもあって体の汚れを綺麗に取る事ができます。それにより猫の体はいつも清潔で体臭もほとんど感じられないと言われています。

しかしそのザラザラな舌で毛づくろいをする事により、被毛も一緒に飲み込んでしまいます。それが原因で猫は毛玉を体内から出すために嘔吐する事がありますが、この場合は特に心配はいりません。

頻度としては月に1~2回の猫もいれば、週に数回嘔吐する猫もいますので様々ですが、この吐き戻しができない場合、胃の中には毛玉がたまってしまい、食欲不振や便秘を引き起こしてしまう毛球症になってしまう場合があります。

猫が吐く回数が多いと感じても、

  • 食欲不振
  • 下痢
  • 元気が無い

等の、他の症状が見られない場合は、毛玉を出すための嘔吐だと考えて良いでしょう。毛玉が原因だと考えられる時、猫が吐く回数が多いようであれば、

  • 猫草を与える
  • 毛玉対策用のフードを食べさせる
  • ブラッシングをする

この3つでほとんどが改善されます。猫草は胃の中を綺麗にするため吐きもどしを促す効果があり、逆に毛玉対策用のフードは食物繊維を多く含んでおり、排便を促す効果が期待できますので、便通が良くなりウンチに混ざって毛玉が排出されます。

そして猫のブラッシングをこまめにしてあげることにより、毛繕いにより飲み込んでしまう毛の量を減らしてあげることができます。ブラッシングは猫の嘔吐対策にもなり、また愛猫との大切なスキンシップとして日々の日課に取り入れてみてはいかがでしょうか。

猫が嘔吐した時に考えられる病気

聴診器を当てられる茶色の猫

猫の嘔吐のほかに症状が見られている場合、次のような病気が考えられます。

猫風邪

猫風邪の場合嘔吐に加え、鼻水やくしゃみ、そして涙も出る場合があります。

腎不全

腎不全の場合は嘔吐のほかにも、おしっこの回数が多い、多飲や食欲不振等の症状が見られます。

それ以外にも、よだれが多く出ている場合には腸閉塞や胃腸に重度の炎症が起きている、そして嘔吐だけの場合でも、体内に寄生虫がいる場合もありますので要注意です。

猫が嘔吐した際の処理の方法

寝転がる猫

猫の場合、所かまわず嘔吐してしまいます^^;そのため、あ!っと思った時には遅く、絨毯やラグマットに吐かれてしまった・・・なんて事も。その時の掃除の仕方をご紹介します。

嘔吐の直後

嘔吐直後の場合、ティッシュで嘔吐物を拭きとった後、アルコールスプレー(泡タイプがオススメ)を、絨毯に吹きかけ、雑巾で上からトントン叩きます。嘔吐直後の場合、これだけで染みになる事もなく綺麗に取り除く事ができます。

嘔吐後時間が経っている

嘔吐した後に時間が経っていると思われる場合、まずはティッシュでふき取りアルコールスプレーまでは、嘔吐直後と同じように掃除します。その後、染みが残ってしまったら、漂白剤をお湯で薄めた物を絨毯の上に吹きかけ、トントン叩きながら少しずつ染みを取ります。

この時つけすぎてしまうと絨毯そのものの色まで落ちてしまうので注意しましょう!ちなみに、フローリングで吐いてしまった場合も嘔吐直後と同様、嘔吐物をティッシュでふき取り、アルコールスプレーをかけて雑巾で拭くでOKです。

まとめ

横になる猫

猫の嘔吐についてまとめてみましたが、猫はしょっちゅう吐く生き物なのであまり神経質になる必要はありません。しかし、「ただ毛玉を吐いているだけ」と思っていても、実は思わぬ病気が隠れている場合も。

その場合、猫は体調不良を隠そうとしますので、飼い主が普段から猫の様子を観察し、体調不良に気が付いてあげる事が病気の早期発見につながります。猫の嘔吐にまつわる病気も様々あり、ここに書いたことだけが全てではありませんので注意しましょう。

また、猫の嘔吐をできるだけ少なくするため、ブラッシングや食生活のサポートも重要です。そして今回は嘔吐物の処理の仕方も書きましたので、絨毯が染みになってしまうから困る、という飼い主さんは是非参考にしてみてくださいね。

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