ピクシーボブの特徴や性格、歴史について紹介

ピクシーボブの特徴や性格、歴史について紹介

ピクシーボブはどんな猫でしょうか。ヤマネコの血をひくピクシーボブは野性味あふれるルックスの猫種ですが、性格は思いのほか温厚で静かで飼いやすい猫種です。そんな気になるピクシーボブの歴史や特徴、性格や飼い方について紹介します。

ピクシーボブの特徴

2匹の寝ているピクシーボブ

ピクシーボブは足が多い「多指症」が特徴!

丈夫なピクシーボブですが、先天的に指の数が多く生まれる多指症であることがあります。これは血統登録機関でも容認されていることで、ピクシーボブの基礎となった猫が多指症であったためです。

ピクシーボブの多指症は遺伝的な疾患ですが、それ自体は病気ではありません。ただし、多指症でもピクシーボブで認められているのは、1本の足について7本までです。

ワイルドなルックス

  • オスの体重:約8kg
  • メスの体重:約6kg

ピクシーボブの特徴は、何といっても野性味あふれるワイルドなルックスです。体は大きく筋肉質で頑丈そうな外見のロング・アンド・サブスタンシャル。猫の平均体重は、3.5kg~4.5kgと言われていますが、ピクシーボブの成猫はオスで8kg、メスで6kgほどになる大型の猫種です。

ピクシーボブの体の特徴

  • 耳:先端に黒い飾り毛
  • 被毛の色柄:スポテッド・タビ―
  • 目の色:グリーン、ゴールド、カッパー
  • 毛の長さ:短毛種とやや長めの長毛種
  • 尻尾:短い5~10cmほど
  • 鳴き声:「チッチッ」など鳥の鳴き声に似ている

耳はピンと立っていて、ボブキャットのように先端に黒い飾り毛があります。がっちりとした体に太く頑丈な四肢を持ちます。ピクシーボブの被毛の色柄は、ブラウンで体の両側に斑点がある縞(しま)模様スポテッド・タビ―で、目の色はグリーン、ゴールド、カッパーなど。ヤマネコを思わせる外見です。

毛の長さは、短毛種とやや長めの長毛種が認められています。そして、ピクシーボブの多くは、尻尾が短めです。先祖が長い尾を持っていたため中には長い尻尾を持ったピクシーボブも生まれますが、多くは5~10㎝、あるいはそれ以下のものもいます。

ブリーダーの中には、生まれてすぐに尻尾を切断することもあるようですが、それは認められていません。そして、ピクシーボブは鳴き声にも特徴があります。普通の猫のように「ニャーオ」とか「ミャー」とは鳴かずに、「チッチッ」など鳥の鳴き声と間違えそうな高い声でささやくように鳴きます。この特徴的なピクシーボブの声も魅力の一つです。

ピクシーボブの性格

ピクシーボブの子猫

ピクシーボブは、そのワイルドな外見に似合わず、社会性があり忠誠心が強く愛情深い猫です。ピクシーボブは賢く、犬のように人間とコミュニケーションをとることが可能で、人間の言葉を理解し、しつけをすることもできます。

リードを付けて散歩をしたり、投げたボールを取ってきたりなどが訓練次第でできるようになるとも言われています。ピクシーボブは、好奇心もあり運動や遊びも好きですが、成猫になれば大人しい猫種の部類に入るようです。子供や他のペットと暮らすことも可能で、まるで犬のような性格の猫です。

ピクシーボブの飼い方

貫禄があるピクシーボブ

ピクシーボブの平均寿命

ピクシーボブは、自生種の猫の交配により生まれたため丈夫な猫です。平均寿命も大体12才~15才と平均的な猫と同じぐらいです。しかし、ピクシーボブに限らずどんな猫も、長寿のポイントは、飼い主が健康管理や体重管理を、しっかり行ってあげることです。特に10才をこえシニア世代となったら、日頃から飼い主がよく観察し、おかしなところがあれば早めに動物病院を受診することが大切です。

ピクシーボブの被毛の手入れ

ピクシーボブの被毛の手入れは比較的楽ですが、定期的にブラッシングやコーミングを行ってあげましょう。セルフグルーミングで汚れはほとんど落ちてしまいますので、どうしても気になるときだけシャンプーしてあげましょう。

ピクシーボブを飼う時の注意点

  • 重量に耐えられるキャットタワー
  • 飼い主に嫉妬することがある
  • 多頭飼いの時はやきもちを焼かせない様にする

キャットタワーなどを設置する場合、ピクシーボブは体が大きくなりますので、重量に耐えられるしっかりしたものが必要です。ピクシーボブは賢く、社会性もあり飼いやすい猫ですが、犬のように忠誠心が強く愛情深い猫ですので、飼い主に嫉妬することもあります。多頭飼いや他のペットがいる場合は注意が必要です。

ピクシーボブの歴史

身構えているピクシーボブ

ピクシーボブは、キャロル・アン・ブルーワーの手により、北アメリカはワシントン州カスケード山脈のふもとの農村に住んでいた土着猫の交配によって生まれてきた猫種です。

ブルーワーは、その大きな土着猫と隣家に住んでいたブラウン・スポッテドの野性的な外見の猫と交配させ、その子猫の中の一匹に「ピクシー」と名付けます。この名付けられた「ピクシー」がもとになり、ピクシーボブが交配されていったといわれています。

当初、ブルーワーが見つけた土着猫は、アカオオヤマネコ(ボブキャット)とイエネコの交配から生まれたと推測されていましたが、後のDNA検査ではボブキャットの遺伝子は発見されませんでした。

したがって、ピクシーボブは、ボブキャットの血を引いているわけではなく、ボブキャットに似るように交配して生まれてきた猫種と言えます。ピクシーボブは、アメリカの血統登録機関CFAではネコ科で野生種の血が入った品種登録は受け付けていなかったため登録されませんでしたが、猫では世界最大の血統登録機関であるTICAでは登録されています。

まとめ

警戒しているピクシーボブ

ピクシーボブは、ボブキャットによく似た北アメリカ土着猫の交配により、ボブキャットに似るように交配されて生まれた猫種です。そのため、ピクシーボブは野性味あふれるワイルドな外見ですが、見た目とは裏腹に温厚で飼い主に忠実で賢い猫です。

また、ピクシーボブは丈夫で飼いやすい猫種ですので、パートナーに迎える猫種としては魅力的です。しかし、日本ではまだ希少種で、取り扱っているペットショップやブリーダーもほとんどないようです。

インポート・サイトなど、海外のブリーダーとのやり取りをサポートしてくれるサイトもあるようですので、とても費用がかかるようですが、そちらを利用してピクシーボブとの暮らしを考えてみるのもよいかもしれません。

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